2011年4月2日土曜日
高尾川から登る黒尾山
黒尾山には何回か登っていますが、高尾川からは初めてです。高尾川の南にある送電線の走っている山を最近登りましたが(2011/03/12)、その時に高尾川を挟んで北に雄大な山並みが見えて、登りたくなりました。そこで高尾川からその山並みを経て黒尾山に歩きました。
与位から高尾川沿いの林道高尾線を走りました。舗装が切れてからしばらく走ると、川に橋が架かっています。ここが地形図で閏賀に峠越えの破線道が延びている地点です。この付近は倒木処理と思われる作業が行われており、川を渡ると重機が何台かありました。そして地形図の実線道から破線道まで、林道というか作業道が延びていました。最終点は峠のすぐ下ですが、林道の終点から峠の鞍部までは道が無く、倒木も多い急斜面なので、ちょっと大変でした。峠の閏賀側は作業道が登ってきており、さらに東に延びていました。高畑山を歩いた時(2009/08/18)より、もっと道が延びているようでした。
ここからは黒尾山を目指して尾根歩きです。全標高差600mです。最初は倒木が多い急斜面です。我慢して登って、550m付近に来るとだいぶ楽になりました。そして、600mを越すと関西電力の閏賀反射板(海抜高631m)がありました。高さ15m、反射板の大きさは4m角で、のっぼの反射板です。これで峠にあった矢印の形の火の用心の意味が分かりました。関電は鉄塔には縦長長方形、反射板には横長矢印の「火の用心」を使っているようです。
尾根はやや南向きに曲がって、高尾川流域が見えるようになると、河原山四等三角点(798.34m)がありました。落ち葉の間で4枚の石に囲まれています(写真)。この先も尾根に道がありますが、大きな岩があって巻いて歩いた所もありました。ところどころ北や南の展望があります。893m地点を過ぎると、灌木が増えてきて、ネットもあるので歩きにくくなりますが、切り開きがあります。最後は黒尾山の南の鞍部に出て来ました。ここは地形図では一宮町杉田から谷沿いに破線道が登ってきているはずですが、見あたりません。ここから笹藪っぽい尾根を登ると、登山道に出てきました。真っ直ぐ登って黒尾山に着きました。荒れ果てたアンテナ塔と黒尾山二等三角点(1024.67m)があり、展望抜群ですが、この日は春霞なのか、遠くの山は山水画のようでした。
下山はまず登山道を野々隅方面に降りて、東に折り返して登ってきた時に通った鞍部を過ぎ、南に歩いて適当なところで林道に降りました。そして林道の終点まで南へ歩き、送電線を見に登りました。山崎智頭線16号です。ここから巡視路を伝って下山する予定でした。しかし赤い「火の用心」は、そんなにたくさんある訳ではありません。すぐに道に迷って、870mピークの方に降りそうになりました。少し戻って、慎重に東に尾根を降りると、植林の中の作業道に黒いプラ階段があって、巡視路であることが分かりました。少し尾根を降りると、左黒尾山、右水剣山と与位、下関電15経由与位、と書かれた分かりやすい道しるべがあって、ここから東に尾根を降りました。巡視路なので歩き易く、ネットの入口を開けて、15号鉄塔に降りることが出来ました。
問題は鉄塔から下で、巡視路はありません。とりあえず尾根の中心部を笹をかき分けて降りるとネットがあり、出られません。周囲を見渡してネットが倒れている場所から出て、さらに尾根を降りました。道があるところと無いところがあって、どうにも歩きにくい尾根です。ところどころ木や草が生えていない展望の良い場所もありますが、倒木処理の跡もあり、切り開きがあるとは言え気楽に降りられる尾根ではありません。最後も中途半端な倒木処理後の急斜面に出て、倒木の少ないところを探しながら降りると、林道高尾線に出ることができました。巡視路は降りた尾根の南の谷を通っているようですが([1])、鉄塔の周囲を見た限りでは降りる道は見つけることができませんでした。あとは林道高尾線を歩いて車に戻りました。
全部で5時間かかりました。標高差800mを登りましたが、それよりも倒木や藪を抜ける方が疲れました。
展望 ★★★
藪山度 ★★☆
地形図は「安積」です。
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