2010年8月24日火曜日

福野から登る東山


一宮の東山はポピュラーな山です。フォレストステーション波賀からは登山道が整備されています。しかし登山道は他にもありそうで、ネット上でもいくつか見つかります。今回は新機軸を狙って、東山の東側、揖保川沿いの一宮町福野から登ってみました。

福野の集落を抜けると、山に向かう道があります。右手に墓地があり、その先は歩きやすい林道です。くねくねと登った後、ほぼ水平に南に向かいます。いくつかの尾根の先を回りますが、なぜ目的の谷にすぐに着くように作らなかったのか疑問も持ちました。尾根の先に「第八回初日の出登山 昭和六十年一月」と彫られた石が立っていました。この南には地形図では道が来ているはずなのですが、見あたりません。「くらしを支える森つくり事業」の看板があり、その先には大崩落を押さえるための丸太のガードが林道に造られていました。その先の尾根から登り始めました。

登りやすい尾根で、しばらく行くと道もあります。ただしこれは植林のための作業道なので、登って行くとは限りません。尾根も歩けますので、尾根を登る方が効率的です。東側が望める場所もありました。雑木林の尾根を歩いて行くと、福野三等三角点(684.45m)に出てきました(写真)。東山までは、まだ300m以上登らねばなりません。
この先も尾根歩きですが、植林が増えてきます。690m+ピークで尾根を左に曲がって南西に向かうと、次のピーク付近から右側(北側)に林道が現れます。尾根を歩いてピークを登って降りるとまた林道に出会うので、林道を歩く方が効率的ではあります。最後は790m+ピークの先で林道は終わっていました。この付近は急登が続きます。50mくらいずつ登るのですが、急斜面の植林で登りやすいとは言え疲れます。851mピークを過ぎてもう一回登ると910m+ピークで、この後はだいぶ楽になりました。
冷たい風を感じながら、時々シダが茂っていたり大きな岩があったりする緩い登りを進んでいくと、東山頂上に近づきました。ここで北側にまた林道が現れました。その先はまっすぐ頂上の尾根に登れると思ったのですが、シダや伐採した倒木が多く、登れません。そこで林道に降りて頂上を目指したのですが、水平に進んで行ってなかなか登ってくれません。そこで無理矢理斜面を登ると、上にも林道がありましたが、それを作ったときに伐採した木が積んであり、抜けるのに苦労しました。この林道は頂上の東側にありますが、南に歩いて行くと行き止まりになりました。頂上の展望台が見えていたので、無理矢理頂上に向かいました。
頂上の展望台の周囲には足場が組まれており、改修工事をするのかも知れません。霞んではいましたが、さすがに展望は素晴らしいものがあります。上野二等三角点(1015.85m)がありました。
さて下山ですが、予定では東の高野に向かう破線道で降りるつもりでした。それを探そうと頂上の北に行くと、尾根を東西に林道が横切っていました。東側には、先ほど通った南に向かう林道と、まっすぐ東に向かう林道がありますが、林道は下りと言っても下まで降りている保証はありませんので、まずは破線道の尾根を降りました。ところがこの尾根は途中でいくつにも分かれ、地形図の破線道は尾根から外れています。植林でGPSも効かず、よく分からずに降りて行くと、最後は急斜面の植林になりました。それを降りると沢でした。幅の広い沢で、南側の植林に作業道が付いていました。これを苦労しながらしばらくトラバース状態で降りて行くと、林道に出ました。沢が林道の終点になっていました。
ここからは林道を降りましたが、古い林道で大きな石がたくさん転がっていますし、場所によっては背の高い草で埋まっていました。しかしとりあえずは道で、しかも山を下っていくので、そのまま歩いて行きました。途中で一度破線道に出ていますが、この付近は崩落気味だったと思います。その後は斜面を水平に歩くと倒木処理の終わった尾根に出ました。この尾根の手前には倒木処理のための林道があり、その先ではもっと古そうな林道が山から降りてきていました。ここからは沢沿いの道となりました。高野の集落の手前には不動滝があり、見に行ってきました。水量が多く、落差もあって迫力のある滝でした。それを見終わって高野集落を歩いていたら、夕立が降ってきました。
登りは距離が長く、標高差も700m以上ありますが、疲れるだけで登りやすいルートだったと思います。下りは、素直に林道で降りてみるのが正解だったと思います。特に雨が降りそうなときは無理をしてはいけません。
展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「安積」と「音水湖」です。

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