山崎町の北東にある野々上三角点には、2008/08/31に登っています。この時は三谷から谷を遡って登ったのですが、あまり楽な登山ではありませんでした。野々上三角点のあるピークからは、北西に長い尾根が延びており、杉ヶ瀬に達しています。そこで今回はこの尾根を登ることにしました。
尾根の外れには山神社があります。この神社の裏に回って尾根に取り付きましたが、この付近は岩が多く、神社の御神体も岩のようです。尾根に登ってからも岩の多い急斜面で、木に掴まって登っていきました。巨岩があったりして、結構楽しめます。シダは生えていませんし、木の間隔も広いので、急勾配であるという以外は問題なく登れます。
少し登って336mピークまで来ると、落ち葉の雑木林で、木々の間から少し展望がありますが、まだ序の口です。尾根の一本道(はっきりした道はほとんどありませんが)を登っていきます。数日前に雪が降ったので、残雪がかなりありました。三角点までの登りは三段階で、336mまで登り、430mピークに登り、最後の597.7mの三角点に達します。長い尾根ですが、長いおかげで急勾配は数カ所だけです。430mピーク付近からは植林が増えます。倒木も増えますが、乗り越えられないようなものはありません。雪がなければ、快適な登山だと思います。ほぼ1時間半の登りでした。
野々上四等三角点(597.65m)は、以前に来たときと同様に探すのに苦労しました。頂上付近は歩くには差し支えないのですが、倒木だらけです。前回とは逆に頂上を東に歩き、東の端から北の尾根に乗りました。この辺りは広い尾根ですが、目指す北に繋がる尾根は倒木で埋まっています。しかも地面には低い木が生えているため、雪が無くても歩くのは困難でしょう。倒木が綺麗にアーチしていました(写真)。しかたなく西側の斜面を歩きましたが、あまり急斜面ではなかったので助かりました。
この先の尾根には金属の網が張られています。ところどころ倒木で潰されているのがご愛敬ですが、歩きにくくてしかたありません。しかし、ここから北の尾根は、岩場あり、細い尾根あり、アップダウン有り、落ち葉あり、少し倒木あり、展望ありで、登山として楽しめる要素が全て揃っています。素晴らしい尾根だと思います。今回は雪が若干残っていて、だんだんに安物の登山靴に染み込んできたので、あまり快適ではありませんでしたが、季候の良いときに来れば気持ちよい尾根歩きが楽しめるはずです。展望は、遠目に黒尾山の通信塔や与位の反射板など、いろいろ見えます。
ずんずん歩いて552mピークの北で右に曲がり、その先のピークで左に曲がりました。この尾根は姫路市と宍粟市の市境だと思うのですが、その割りには標識はたまにプラスチックの黄色い杭がうってあるだけです。この先は一度鞍部に降りますが、ここは東は安富町皆河に、西は母栖(もす)に降りる鞍部になっています。どちらも植林ですが、東側の暗さが印象的でした。
ここからまた尾根に登ると、これが母栖山に繋がる尾根です。残雪が滑りやすく登りにくかったので、西側の雪のない場所を通って登りました。尾根を東に行けば母栖三角点がありますが、今日は悪条件なのでそちらには行かず、西に尾根を進んで、送電線の鉄塔に向かいました。母栖三角点の点の記には、安富町の皆河から母栖に延びる道が描かれており、文章の説明とは合わないのですが、興味を引かれます。また、この尾根には「武庫ノ台」と刻まれた石標がいくつもありましたが、ゴルフ場を作る計画でもあったのでしょうか?
この鉄塔は巨大なものです。番号は読めなかったのですが、播磨西線でしょう。この鉄塔の建っている場所からの展望は素晴らしく、鉄塔の巨大さともども圧倒されます。北には氷ノ山が見えました。眼下には関西電力山崎実験センターがありますが、木に隠れがちです。
下山ルートを考えました。鉄塔の巡視路は実験センターに直滑降で降りているようですが、尾根歩きを完結するために西に尾根を降りることにしました。これは歩きやすい尾根です。途中に「モス山45分先」とか「急登おつかれさま 母栖山へ」という標識があり、これが登山道だと分かります。しかし、尾根の外れは実験センターのゲートの内側で、ゲートは閉まっています。平日はインターホンで開けてもらえるようですが、この日は休日だったので、斜面に出て柵の下を潜って外に出ました。
下山は舗装道路を降りましたが、途中でツーカーとDocomoの通信塔と杉ヶ瀬四等三角点(511.99m)を見ました。尾根歩きを貫徹するために、この先も尾根を降りたかったのですが、残雪でコンディションが悪かったので諦めました。少し舗装道路を下ると、母栖山登山口の標識がありました。ここからなら関電のゲートに引っかからずに登れそうです。
幾つか問題はあるにしても、このコースの尾根はお勧めできるものです。季候の良いときに歩きたいものです。
展望 ★★★
藪山度 ★☆☆
0 件のコメント:
コメントを投稿