2012年8月30日木曜日

朝来市田路の絵本三角点


田路の絵本三角点がある山は、奥田路からはもちろん、笠杉トンネルを神子畑方面に抜けた後にも見えてくる山です。登山記録は[1]がありますが、もうすこし田路川の下流側から登れないものかと考えていました。地形図で唯一尾根に上がっているのは、奥田路の手前から583mピークの東に出る破線道ですが、この谷には堰堤が作られています。となると堰堤の上流は荒れていそうです。これ以外にも、奥田路の田路川北側にはいくつかの堰堤が既に作らていたり工事中だったりします。人の手の入った山ほど歩きにくいものなので、いっそ植林から登ることにしました。

2012/08/20に来た奥田路の内水面漁業センターの手前で車をとめて、急斜面の植林を登り始めました。非常に急斜面ですが、作業道が残っており、間伐材が斜面と垂直に置いてあるので意外と登りやすく、斜めに登って西側にあった枝尾根に出ました。ここも急斜面ですが、真っ直ぐ登るには差し支えなく、疲れますが標高は稼げました。ところどころ平坦になって休める所もあります。植林が終わったのは標高620m(登り始めは320mくらい)で、東に展望がありました。ここから少し登ると、非常に登りにくいガレ石の急斜面があり、その上からは東はもちろん、トンガリ山から段ヶ峰まで広く見渡せました。この展望地に一本残っていた枯れ木は絵になりました(写真)。ただしこの日は朝に雨が降った後で、山の斜面から湧き上がる湯気で景色の半分は覆い隠されていました。この展望地のすぐ上で稜線に到達し、あとは一本道の尾根歩きになりました。自然林で、時として狭い尾根に木が生えて歩きにくいこともありますが、一応道はつけられています。何箇所か急登がありますが、概して歩きやすく、絵本三等三角点(923.88m)に出ました。周囲は伐採してありますが、その外の木の背が高いので、遠景は望めません。登山開始から約2時間、標高差600m、藪はなく途中で展望もあったので、まずは登山ルートとしては正解だったと思います。

下山は尾根を南西に辿りました。地形図で見るといかにも分かりにくそうですが、地形図をよく見ながら歩けば、間違うことなく歩けました。幅の広い尾根で、木の間隔もの広いので、どこでも歩ける感じです。アップダウンはかなりあり、858mの手前は雰囲気の良い森なのですが、858mピークへは急登でした。その後は三菱マークの杭のある植林の細尾根を歩き、尾根が西に曲がる所で東に降りて下山したのですが、ここは分かりにくい場所でした。その後は広い尾根になり、ここもどちらにでも行けるので迷いました。結局は東に伸びている尾根に乗り、植林を降り続け、急斜面の植林を降りて内水面漁業センターに出て来ました。この下山は[2]と同じです。

雨の後で、下山中にはまた雨に遭うという悪条件でしたが、藪がなかったので助かりました。ルートハンティングとして面白いコースだと思います。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「神子畑」です。

2012年8月27日月曜日

大屋の六郎谷と横行三角点


宍粟市の北端では、藤無山から氷ノ山に至る市境の尾根に標高1000m前後のピークが連なっています。その中でも比較的低い部分にある二つの三角点を歩いてみました。

国道29号線から兵坂トンネルの北で右折して大屋に向かい、波賀町道谷の新戸倉スキー場のゲート付近に車をとめました。北に歩いて行くと、目の前に植林の山があります。地形図で見るとかなり険しそうでしたが、真正面の尾根で登ることにしました。尾根の東側から植林に入りました。作業道はありますが、急斜面なので体のバランスを取らないと歩けません。尾根にまわって一直線に登ってみると、意外と楽に登れました。大変な急勾配ですが、足元はしっかりしています。標高700m付近でいったん植林は終わって自然林になりました。急勾配はさらに続きますが、辛抱強く登るだけです。ややなだらかになると850m付近で植林に戻り、柳四等三角点(894.87m)がありました。

ここからもコナラを中心とした自然林の尾根が主で、ときどき片側が植林になります。852mピークを過ぎたあたりから美しい植林となり、宍粟市と養父市の市境の主尾根に着いてからは北に自然林を登ると、六郎谷四等三角点(950.28m)がありました。他にも標石があります。周囲は伐採されており、座りやすい倒木がありました。2011.10.29登頂記念のカードが木に下がっていました。六郎谷というのは、やはり轆轤師と関係あるのでしょうか?しばらく休んで南に市境を縦走ですが、北尾根に降りないように気をつけなければなりません。ぐっと東に進路を取って、なだらかな尾根を南東に進んで行きました。多少の急登もありますが、すぐに終わります。926mピークに向かって登って行くと突然石組みがあり、山城かと一瞬思いましたが新しいもののようでした。登ってみると碍子のかけらが散らばっており、昔はここを送電線が通っていたのかも知れません。926mピークはコナラの森で、すこぶる気持ち良い所です(写真)。カエデもあるので、紅葉も美しいことでしょう。送電線鉄塔(原横行線52)では北側の展望があり、大屋川方面や氷ノ山が望めます。コナラやブナの気持ち良い林を抜けると、横行三等三角点(939.93m)がありました。南側は共同アンテナを片付けた跡らしく広場になっており([1])、正面に大屋スキー場と藤無山が見えました。銅山など、倉床川上流の山並みも見えています。

下山は横行三角点から広場を横切って南に降りました。尾根の分岐が多いので、地形図を見ながら降りて行かないと目的の方向には行けません。とは言えどちらに行っても下山は可能だと思います。周囲は自然林が多く、植林に入ると共同アンテナの残骸がありました。その先は手入れされた植林となり、尾根を下って行くと、最後は小屋がありました。これはスキー場入り口の阿於意神社の奥の院(?)の藤奈志神社だと思われます(その割には置かれていたのは仏教的なものでしたが)。

標高が高いので風が涼しく、適当に雲もあって日差しも強くなく、最高の山歩きでした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「戸倉峠」です。

2012年8月22日水曜日

西脇の西光寺山と机坂三角点


西脇市の最高峰西光寺山です。このルートは[1]と同じです。8年経ってもあまり変化は無いようです。

登山口は中畑林間ファミリー園で、ドリンクの自動販売機があるのが嬉しいところです。西光寺山の登山道は近畿自然歩道として整備されているので、標高差が500m以上ある割には楽な登りで、時間も1時間ほどでした。近畿自然歩道の道標は、最初は100mおきくらいにあるのですが、そのうちに無くなって、あとは山頂100m前にありました。しかし迷う恐れは全く無い一本道です。はじめのうちは階段が多く、歩幅が合わずに膝が痛くなりましたが、ほとんどはよく整備された登山道でした。標高400m付近にはこぐり岩だとか金の鶏の話だとか、554m地点にはウバメガシだとか、適当に興味を繋いでくれるので退屈しません。山頂寸前でまず三角点が見えるのは良い趣向です(意図的ではないでしょうが)。山頂には祠と東屋、そして西光寺三等三角点(712.91m)があります。周囲に高い山がないので展望は素晴らしく、明石海峡大橋から千が峰まで見えます。気温は31度でしたが、風があって快適でした。

西光寺山からは北に尾根を歩きました。まず急勾配の道を降りて、「住吉行者山経由下山口約2K」という道標から藪を抜けて、北に行く尾根に出ました。この先は自然林の中に道があります。黒い板に数字を書いたものが木に下がっていますが、これはこの後もずっとありました。610m+の鞍部に「左側↑下山口」と書いた青い板が落ちていました。落ちていたので方向が分かりませんが、ここで左側に行く理由はないと思います。そして618mピーク手前の鞍部から、尾根の南側に広い道が現れます(写真)。これは自動車が通れる幅がありますが、荒れていて草や灌木が茂っているところもあります。しかし尾根にそって延々と続き、机坂峠までこの道を歩けます。尾根はかなりの藪ですから、まさに僥倖です。想像ですが、これは防火帯ではないでしょうか?南側にあるゴルフ場を囲うように作られているのではないかと思います。途中に「西脇東中トライヤル測量記念2004.6.7 イネノ尾」という札が立っていました。

尾根の突き当りで防火帯は市境どうりに降りていきますが、ここに「西光寺下山歩道 左へとってつき当たりを左へおりてネ」という青い看板がありました。これが行者山経由の下山道と思われます([1])。この付近までずっと下りで、こんなに下って良いのだろうかと思ってしまいますが、700m超の西光寺山から430m+の机坂峠まで下るのですから、たくさん下るのは当然です。やっと少し登りがあると、そこは送電線の鉄塔です。奥多々良木線80鉄塔です。南北に巡視路が伸びているので、ここから下山も可能です。ここの「火の用心」は横長のもので、赤い塗料が落ちると黄色になってしまいます。鉄塔付近は藪っぽいので防火帯はここで終わりかと思うとそうではありません。次にあるのは共同アンテナで、北側から電柱でケーブルが上がってきています。電柱にはNHKと書いてありました。この先も防火帯は続き、急坂となって机坂に出ました。防火帯(?)は南に下山していきます。東に進むと自然な山道が続き、机坂四等三角点(480.13m)がありました。大柿さんの、白いプラスチック板が木に付けられていました。結構古いレア物ではないでしょうか。ここが「ササバ」です([1][2])。

下山は机坂峠から北に藪を抜けました。足元がぬかるんでいますが、すぐに古い林道に出ました。これも荒れていて、背の高い草が茂っていたり(イバラも混ざっています)、岩で埋まっていたり、崩落していたりします。木が邪魔で展望はあまりありません。関電の巡視路と合流すると、急斜面をまっすぐ下る山道になります。林道がここで終わっているのが不思議で、普通は山道の上に林道があることはありません。ひょっとするとこの林道は南から峠を越えて作られたのかも知れません。巡視路も場所によっては砂地だったり岩が多かったり、要注意の場所があります。奥多々良木線79と78鉄塔を過ぎると歩きやすくなり、畑谷川沿いに出て来ました。頌徳碑と忠魂碑があります。ここから中畑林間ファミリー園までは猛暑の街道歩きでしたが、風があったので救われました。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「谷川」です。

2012年8月21日火曜日

イタリ山と石金山


黒田庄の北の端、加古川が篠山川と分岐する地点に立つイタリ山は、どう考えても山城として最適の要所にありますが、不思議と城跡を確認した例は無いようです([1])。イタリ山から西に尾根を伝えば石金山まで気持ちよさそうな縦走コースに見えます。展望も良さそうなので、歩いてみました。このコースは[2]と同じですが季節が違うので印象も異なります。

国道175号線を黒田庄から北上し、道の駅・山南仁王駅の先、橋の前で左折して出会い公園を過ぎて駐車場に車をとめました。山南仁王駅は道の駅としては認定されていないようで、「簡易パーキング」と表示されています。なお、登山道の道標にも「山南仁王駅」の方向が表示されていることが多く、最初は播但線の駅かと思いました。車を停めた駐車場には意外と車が多いのですが、クーラーを付けたまま運転手が乗っている車が多く、休憩所として使われているようです。駐車場の端に「至山登山口 この上 300m」という札が立っています。そちらに歩いて行くと確かに幅の広い道から山の上の方に分岐があるのですが、この場所には何も指示がないので、気付かずに水平な広い道を歩いて行きそうでした。登り始めると地形図どうりにジグザグな急登です。途中に「至山稲荷大社跡」という札があるのですが、どこが跡なのか分かりません。少し石組みが残っていますが、この急斜面に神社が立っていたのでしょうか?そして、「田高坂⇒石金山」という標識を過ぎて登ると、ツーカーのアンテナが立っています。山頂にはNHK山南テレビ中継放送所があります。パラボラもありますが、アンテナはすっかり地デジです。山頂は藪で囲まれており、登山道以外を歩こうという気は全く起きません。至山三等三角点(273.84m)がありました。山頂は展望はありますが、暑いのですぐに登山道に戻りました。

素直に登山道の分岐から石金山(3.1km)を目指しました。この分岐のところはいきなり藪に入るので驚きます。マーキングが1mおきに付けられているので、迷う可能性はありませんが、マーキングがなければ突入するのは憚られます。しかし周囲は藪でも道はしっかりしており、すぐに次の通信塔に着きました。これはドコモでしょう。308m地点で、休憩所となっていますが、暑いので先に進みました。この先の尾根には電柱が立ち電線と光ファイバーが引かれています。次の休憩所はドコモの黒田庄無線中継所で、大規模な施設です。この通信塔とさっき通り過ぎた通信塔の関係はどうなっているのでしょうか?この先の尾根にはドコモが設置した金属製の長い階段が続いており、楽なのですが、ステップの幅が歩幅と微妙に合わず意外と疲れました。次の280m+ピークは展望台となっていて、南側の展望があります。

階段を降りると田高坂峠です。寛政8年のお地蔵様があります。破線道もしっかりと横切っていますが、西向きには関電の赤い「火の用心」が二つ立っています。坂を登ると、撤去された鉄塔の跡に出ました。この系統(黒田庄支線?)は使われておらず、山の上の鉄塔はほとんど撤去されています。平地に立っているものは残っていますが、もちろん電線は張られていません。鉄塔跡地からは笹薮を抜けて松の木が生えているだけの306mピークに出ました。次の鉄塔は北摂長田野線57で、小振りです。この先も巡視路が続き、58鉄塔への北向の分岐がありますが、心細い道でした。この付近でタヌキとニアミスしました。西に進むと分岐があり、56鉄塔へは左、石金山は右になります([2])。右は急斜面で岩場があり、鎖と木のはしごが装備されています。これが天狗岩で、これを登り切ると440m+ピークに出ます。ここも展望があります。特に東の丹波地方がよく見えていました。ピーク近くには「滝ノ方展望台」もあり、北東側が見えます。そして坂を降りると小新屋観音への下山道への分岐に出ます。この先登山道は二つのピークを巻いて進み、ロープを伝って岩場を上がると、石金山山頂です。石金山三等三角点(508.42m)があります。「360°展望」と書いた札が立っているくらいで、ちょっと木で邪魔される方向を除いて300度以上の展望があります。天気が良かったので、明石海峡大橋から千が峰、篠ヶ峰のアンテナ、北すぐに蛇山など、このへんのたいがいの山が見えています。

さて下山ですが、最初は天狗岩のあるピークから北に延びる尾根を降りようと思っていました。しかし付近の様子を見ると、切り込んでいける場所がありません。そもそもイタリ山以来、登山道がなければ歩きたくない尾根が続いていましたから、道のない尾根を降りるのは無謀です。というわけで、素直に小新屋観音へ下山することにしました。植林の中を抜ける道で歩きやすいのですが、最後は伐採地の南側の谷に出てきます。この谷は倒木や石で埋まっており、道も消えかかっています。ここを過ぎると谷沿いの林の中をちょっと抜け、扉を抜けて小新屋観音に出ました。

ここからは降りられなかった尾根の先をぐるっとまわって、最後は川沿いに駐車場に戻りましたが、夏の強烈な日差しの中を1時間かかりました。尾根の先にある、山からは学校に見える建物は「大地農園アースマターズギャラリー」だそうです。川の土手脇には道標を見つけましたが、うまく読めません。田高坂峠へ至る道への分岐には「右ハやま」とありました。左は「たきのゑ」としか読めません(写真)。なお、田高坂峠の方へ行かずに川沿いに歩くと、通行止めになっています。道の最後は山と川に挟まれており、山沿いは植林の影で気分が良いのですが、川に近づくと大きな草が茂っていて藪っぽくなります。ここが最後の藪漕ぎで、すぐに駐車場に出ました。

けっこう藪がきついな、というのが感想です。山麓からは山に入る道がいくつもありましたが、里山へ入るのが目的の道だとすると、尾根に登る道はほとんど無いでしょう。

展望 ★★★
藪山度 ★★☆
地形図は「中村町」「谷川」「丹波和田」です。

2012年8月20日月曜日

田路から登る山上庭園


山上庭園というのは、笠杉山から段ヶ峰に縦走する途中に通る、宍粟市と朝来市の県境にある標高1080m程度の広い平地です。県境に沿って700mほど伸びており、下草が無く適度に木が生えており、気分の良い場所です。ここへは宍粟市側から登るのが普通ですが、朝来市の田路から登ってみました。

出発点は奥田路の内水面漁業センターです。目の前に365mピークがあり、神社があります。木尊毘沙門天という名前のようですが、18世紀初めの墓があり、この地域の歴史の古さに驚かされます。ここから長い尾根歩きとなります。直線距離で2.5キロですが、標高差は700mあります。ほとんどは植林で、作業道があって歩きやすい尾根です。最初こそ急勾配ですが、すぐに平坦地と斜面が交代するようになりました。717mピークは比較的広い平坦地でした。標高800mの手前付近に、すこし藪っぽい所がありますが、すぐに植林に戻ります。一番傾斜がきついのは、850mの手前でした。この急坂を登ると藪ですが、この付近は尾根の北側に作業道があることが多く、ここを通れば薮漕ぎは避けられます。植林が終わって植生が変わるのは標高850mを過ぎたあたりで、高山っぽい雰囲気になります。970m付近では北側の展望があり、笠杉山から田路川北の尾根や須留ヶ峰がよく見えました。1050mの手前には北側の展望があり、氷ノ山までよく見えていました。

2時間かかって山上庭園に到着しました。中央付近の岩の多い場所の木に「山上庭園」という札が下がっています。南端まで歩いて段ヶ峰から東に延びる尾根や千町ヶ峰など、東・南・西の展望を楽しみました。ここから下山するルートはいくつかあり、トンガリ山(981.4mピーク)を経由することも考えましたが、段ヶ峰から北に延びる尾根は木が少なく、日照りが強そうだったので笠杉山方向に下山しました。植林を降りていくと西側に美しく舗装された基幹林道が見えてきます。そして笠杉峠に出ました。ここには天保年間のお地蔵様があります。問題はその脇に立っている「東へ奥田路60分」という道標です。東に下る道はあるのですが、すぐに背の高い草に覆われて見えなくなってしまいます。昔は道があったかも知れませんが、斜面に付けられているようで、探すのは難しそうです([1])。そこで峠の北の902mピークに登って東側を見ると、地形図に描かれている林道の終点が見えました。草で覆われていて、西側に見える基幹林道と好対照です。ここは基幹林道が一番尾根に接近する場所でもあります。

急斜面を降りて林道に降り立ちました。この林道は幅が広く、かつては自動車が通れたと思いますが、荒れ果てていて、古い林道に生じるあらゆる問題が生じていました。シダが茂るとか、背の高い草で通れないとか、低い木が生えているというのは大きな問題ではありません。斜面の崩落はひどく、山側から石や土砂が崩れてきて林道を覆っている場所が多々ありました。谷側の崩落で道幅がやっと歩ける程度まで減っている部分もありましたし、山側と谷側と両方で崩落が起きた(というよりも、山側の崩落が林道を押し流した)場所では林道が残っていませんから、山側に登って斜面をトラバースしなければなりませんが、小石や砂地が多いので滑落の危険が大です。谷側をコンクリート板で補強してある部分も多いのですが、林道がコンクリート板もろとも崩落して、コンクリート板が眼下に落ちている場所もありました。この林道は意外とコンクリートの部分が多いのですが、川に削られて路面のコンクリートがばらばらに割れたり流れたりしている部分も何箇所かありました(写真)。そして一番強烈なのはコンクリートの橋が流されている場所で、土石流の向こう側の林道の続きまでどうやって渡るかが大問題でした。高い位置を渡ると滑落の危険があり、かといって下に降りると砂の斜面で登れません。すさまじい力で橋が流されたらしく、橋のかけらも見えない所もありました。橋の両側の林道も削られているので、橋のあった位置を推定することも不可能です。そんな場所が10箇所近くあったと思います。谷に掛けられていた橋で無事なものは一つもありません。途中に林道が谷の下で大きく曲がっているところがあり、ここが笠杉峠に繋がる谷ですが、ここの橋も跡形もありません。谷の上流側には倒木は少ないようでしたが、谷は岩が多く両側は背の高い草で覆われており、ここを歩くのは容易ではないでしょう。

林道がやっとまともになったのは地形図で田路川が描かれている付近からで、木材の切り出しをしていました。笠杉山からの下山に田路川の北の尾根を使うなら、ここへ降りてくると早く下山できます。結局林道を歩いていたのは2時間程度で、登りと同じくらいかかってしまいました。

展望 ★★☆
藪山度 ★★★ 登りは問題ありません
地形図は「神子畑」です。