2011年8月24日水曜日

植松山の西の山


千種町付近のどの山に登っても気になるのが、植松山の西にそびえる山です。どこからでもよく見えますし、標高は1000m以上あるのですが、地形図に名前が載っていませんし、登山記録も見当たりません。こうなると、登ってやるしかないか、という感じです。

しかしこの山は裾が広く、その割には緩やかな尾根が見当たりません。また、植松山までの縦走を考えているので、千草町あたりから登ると帰りが大変です。そこで植松山への登山路がある谷から登ることにしました。429号線に「植松山登山口」と書かれた大きな看板があるので、そこから真北に登って行くと、害獣除けの扉がありました。ここに車をとめて、歩き始めました。

林道は舗装されており、地形図どうりに大きく曲がっています。岩野辺第1配水場の銀色のタンクを過ぎるとユンボが二台置いてありました。その先の西側の斜面は大きな石があって面白そうですが、急勾配です。林道をさらに歩くと川を東に渡る橋があります。それを渡らずに、西の谷から降りてくる水流を渡った所から登り始めました。この尾根は最初は非常に急峻で、木につかまりながら登りましたが、徐々に緩やかになりました。ほとんどが雑木林で倒木も少なく、適度に岩場もあって座れる石もある、私にとっては理想の尾根でした。植林には作業道がわずかに残っていますし、雑木林にも踏み跡がときどきありました。急勾配なので何度も休みましたが、上を見上げると常に木々の間に空が見えるので、元気が出ました。

ほぼ1時間登り続けると、主尾根の900m地点に出てきました。伐採された木と、折れた木、倒れた木が転がっていますが、地面にはシダが生えており、南側の展望が広がります。ここからは尾根歩きですが、倒木やシダで歩きにくい所もありました。1029mピークも林の中で、「山」と掘られた標石があっただけでした(写真)。登頂記念の板でもあれば山名も分かるかと思ったのですが、結局植松山以外のピークには何も見つけられませんでした。

時々南の岩野辺川方面が見えていたのが、1052mピークの手前あたりから北西の千種川方面も見えるようになりました。この付近にはワイヤーロープがたくさん落ちていました。1052mピークは藪で、54番の標石があります。このあたりまでと、その先の1030m+付近は広々とした植林です。1060m+ピーク付近は尾根は藪っぽくて北側に降りて歩いたりしていましたが、1109mピークは再び植林になりました。またシダやアシビが多くなり、76番の標石のある1150m+付近から植林になります。そして、波賀町と千種町の境界の尾根に出てきました。ここから1114mピークを通って植松山の北までは、ほぼ植林ですが、倒木が多くかなり荒れています。全体に暗くじめじめしています。北側からは伐採の音が聞こえていました。少し歩くと尾根に出たので、植松山からヒルガタワに向かう尾根かと思ったらそうではなく、さらに尾根を登ると、やっと荒尾山やヒルガタワが見えました。

この尾根はササに覆われていて、道は北側の植林についています。マーキングがあるのですが、できれば尾根のササを少し刈って道を付け直してもらえると展望を楽しめながら歩けると思います。この日は霧が濃かったのでその必要もなかったのですが。

植松山に着くと、あとは「尾根コース」で下山しました。ピンクのマーキングが目印ですが、全般に道標などは登山用に立てられていて、下山では戸惑うところもありました。前日に大雨が降ったので、小河内の滝も水量が多くて迫力があるだるうと思ったのですが、濡れた岩の上を歩いて下山するのは嫌だったので尾根コースにしました。ところが尾根コースでも谷に降りてから川を渡るところは水量が多く、完全防水ではない登山靴で渡るのはとても苦労しました。結局かなり上流で渡って、シダと倒木の斜面を降りてコースに戻りました。雨の後で水量が多いためか、滝をあちこちで見ました。特にコンクリートの林道に出てから、道路脇をちょっと上がると祠があり、その川向いには垂直の滝がありました。

登りがいのある山ですし、尾根も気持ちよく歩けました。名前を付けてあげたいものです。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「西河内」です。

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