2010年12月25日土曜日

越知から登る大畑山


姫路から播但線沿いに走って粟賀町に入り、東に越知川沿いに走ると、川の両側に大きな山並みが現れます。少し北に走ると、北西側の山は生野町白口との間の山並みとなります。南から桧和田山、小畑山、大畑山、白口山と連なっており、以前にも歩いたことがありますが、これまでは北の猪篠か白口から登っていました。今回は南側の越知から登ってみました。

出発点を上越知にすれば早く登れることはわかっていたのですが、三角点と鉄塔のある越知集落の東の山並みにも登ってみたくて、越知川に尾根が出っ張っている付近から登ろうとしました。しかし畑や金網があり、結局少し北に歩いて、墓地の奧に関電の巡視路を見つけて登り始めました。金網を抜けて、急勾配の植林を登ると尾根に出ました。ここから北に歩くと、播磨中央線48鉄塔がありました。平成2年建設の巨大なものです。さらに北に歩くと、登り切ったところに石で囲んだ何かがありましたが、よく見るとたき火の跡で三角点ではありません。三角点は次のピークでした。測量のポールが標石の上に立てられており、針金で固定されていました。越知四等三角点(540.20m)で、山の名前は仲山のようです([1])。

ここからは一旦下がってまた登り返して、岩の多いピークに乗りました。582mピークはそのまま歩くと東に行ってしまうので、北側の急斜面の植林を降りました。笹の茂った鞍部を歩くと、地形図どうりの峠越えの道がありました([1])。峠にはお札が立てられていましたが、峠にあるのはあまり特徴の無い石でした。ここからが今日の登山の本番ですが、歩き始めて既に一時間が経過していました。

峠の北はしばらくは良い道ですが、すぐに急斜面になります。どこでも登れますが、とても急です。雪が少し積もっていて足場が悪いので苦労しました。683mピークからしばらくは植林の中の気持ち良い道ですが、これも尾根を歩いていると東に行ってしまうので、北側の急斜面を降りました。そして狭い尾根を歩いていると、目の前に大きな岩が聳えており、一瞬ここで引き返すしかないかと思いました。しかし岩にはロープが垂らされています。ロープがあっても腕の力だけでは登れないので、適当な足場を探してよじ登りました。岩の高さは5mもないのですが、足下は崖で、下手に落ちると何10メートルか滑落しそうです。この崖を登るとまた尾根歩きですが、この付近はかなり急で、飯森山から千ヶ峰の展望もあります。750m付近からは植林になります。さらに標高差200mを急斜面の植林で登ると稜線に達し、大畑山山頂です。越知坂四等三角点(936.59m)の金属プレートがありました(写真)。北側に高畑山が見えます。

ここからは尾根を南西に歩きましたが、倒木と雪で大変でした。次の957mピークは小畑山と呼ぶようです([1])。木が切ってあって周囲の山がほとんど見えます。南に下山道があり、おそらく越知に尾根伝いに降りられるのだと思いますが、ここは更に稜線を探して歩きました。この先は低木が増えてきます。886mピークは何度か来ていますが、藪で歩きにくい場所です。これを過ぎると植林に出ました。南に稜線を歩き、一旦下がって登り返せば桧和田山です。不動野三等三角点(902.92m)があります。この付近では東側に展望が時々あります。西側は植林ですが、西側からの風が冷たく、顔が痛くなりました。この先も稜線を歩き、がんばって登り返すと833mピークに出ました。ここは林道から登ってくると出てくる地点です。白岩山や、猪篠川の向こうの八幡山がよく見えます。この付近にも越知の宝寿寺の名前を白ペンキで書いてある木がありました。

さらに地形図の破線道どうりに稜線を南に歩きました。最初は道が無くなってとまどいましたが、次第に太い道になりました。ただし草が茂っており、しかも非常に急勾配になります。切り開きの中央では掴まる物が無いので、脇の林に入って降りました。再び良い道になると、最近植えた木がプラスチックの筒で守られており、その下に播磨中央線46鉄塔があります。この付近からの眺めも絶品です。地形図の破線道は鉄塔の巡視路となっており、斜面をジグザグに降りて、無事に林道越知ヶ峰線に降りられました。あとは熊野神社に参拝し、林道を越知の村まで降りました。神社の向かいから地形図には破線道が越知の村に降りており、林道から道があったので行ってみたのですが、伐採された斜面に出て、背の高い草が茂っていて歩けなくなりました。ただこの付近にはミツマタがたくさん生えていました。

5時間半以上かかった山歩きでした。雪がなければ歩きやすい所がほとんどだと思います。ロープで岩を登るのはあまり安全とは言えませんが、上越知から510m+の鞍部に出て、小畑山から下りるコースが一般的でしょう。

展望 ★★★
藪山度 ★★☆ 危険箇所有り
地形図は「生野」です。

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