黒谷三角点は,山崎から国道29号線で姫路に帰ってくるときに,安志から林田川沿いに走るときに東に見える山の上にあります。かなり険しい山ですが,高圧線が通っていることと,山の北側の沢に道があるようなので,登れるのではないかと思って行ってみました。車で29号線を走り安富町長野へ行き,川を渡ってタキロンの工場を過ぎると,右手に大きなマンションが見えます。左手は花温泉です。この付近に車を止めて,歩き始めました。
「点の記」を見ると,この谷の道を終点まで行って,そこから急斜面を登っているのですが,地形図では谷の破線道は二本あり,終点で繋がっています。北側の道はマンションの前からいきなり草ぼうぼうで,石を積んだ祠のようなものもあって山道の雰囲気が漂っているので,こちらの道を選びました。これは多分間違った道なんでしょう。
この道は幅はありますが草が生え放題です。左手に赤い「火の用心」があり,これが北側の鉄塔への巡視路の入口です。後で南の尾根から見ると,この送電線の下の木はきれいに切られていて,あまり楽しみのない登りのようでした。しかし,そこを登らずにまっすぐ行っても,楽しみがあるわけではありません。道はそのうちに終わってしまいます。地形図ではループ状に描いてあるのですが,地形図を恨んでもしかたありませんので,目の前の尾根を登り始めます。地形図で言うと,北側の破線道が南に走っている地点当たりだと思います。したがって,この付近の尾根に登る道としては最も傾斜の緩い道で,正解であったと言えなくもありません。急斜面の植林の間を登りますが,倒木もあって苦労しました。尾根に出てきて場所を確認すると,369mピークから南に進んだところにある小さな400mピークの北側でした。傾斜が最も緩い斜面を登ったことになりますが,それにしては急勾配でした。
あとは楽な尾根歩きが少し続きました。400mピークの南の鞍部は,ひょっとすると西側から道があるのかも知れませんが,明確ではありません。この辺りは馬の背のような稜線道がありますが,倒木のある場所もあり,基本的に道はありません。488mピークの前で,東に向かう尾根との分岐がありました。東に足を伸ばしたいのは山々ですが,そうすると帰って来られません。488mピークに向かいました。この辺りまでは,比較的歩きやすかったと思います
さらに尾根を西に進んで三角点を目指すと,倒木が増えてきます。斜面に降りたり倒木を乗り越えたり潜ったりして進むと,やっと黒谷三等三角点(493.8m)です(写真)。付近は当然のように藪で,展望はあまりありません。しかし,時々植林の間から北側の尾根が見えることがあります。三角点の南には広い平坦地がありました。この山の名前は,当田山というようです。
ここからは下りですが,これが大問題でした。いざとなれば北の植林を降りられるとは思いましたが,非常な急斜面で,場所によっては植林されていない場所もあるので,危険も伴います。一番楽そうなのは,平坦な尾根を北西に進み,尾根から下がったところにある送電線の鉄塔に出て,巡視路で降りるというものです。この作戦に従って西へ進んだのですが,藪と倒木が意外と厳しくて難儀しました。
へとへとになって北西へ尾根を下っていくと,赤い「火の用心」の板が二枚ありました(一枚は倒木の下にありました)。ここでは二つの低い尾根に鉄塔があり,それを繋ぐ巡視路が尾根の高い位置を経由しているのです。巡視路の内で北に向かうものを選んで降りていきます。急勾配ですが,さすがに関電の巡視路だけあってプラスチック階段がたくさんあります。ほどなく鉄塔に到達し,さらに巡視路を下ると,マンションが見えてきます。このマンションの南側は急斜面に面しており,住民の皆さんは毎日森を見て暮らしておられるようです。巡視路はまだまだ続きますが,最後はタキロンの工場に出てきました。
今回の登り方が正解であったとはとても思えません。しかし地形図を見る限りではどこも等高線の間隔は狭いので,楽に登る方法があるとも思えません。いずれ異なったルートにも挑戦したいと思っています。
展望 ★☆☆
藪山度 ★★★
0 件のコメント:
コメントを投稿