林田の八幡神社の北側の山に,八幡三角点という四等三角点があります。標高は315.9mとのことで,たいした山には思えません。というのが,大間違いでした。
登山ルートは皆目データがないので,「点の記」を見ました。八幡神社から東にひと山越えた所に奥池という溜池があり,その北側まで自動車で行って,そこから三角点までほぼ一直線に登っています。時間は60分掛かっていますが,尾根沿いということで歩きやすそうです。標石調査は平成13年12月14日に行われているので,情報としての確度は高そうです。というのが,また大間違いでした。
奥池への道は奥池の東側にチェーンが掛かっていて,北側までは車では行けませんが,問題はありません。奥池の北で,点の記のルートを探しますが,この付近は崖になっていて登れそうもありません。更に西に歩くと藪の向こうに道のようなものがあり,行ってみると山道でした。割と良い道ですが,すぐに鞍部に達します。八幡神社側に降りる道のようです。この鞍部から北に無理矢理登る手もあったのですが,道が全く無いようで,躊躇して戻りました。これは正解だったかも知れません。
奥池の北側にははっきりした登り口が無いので,奥池の東側から北に延びる道を行くことにしました。これも余り良い道ではありませんが,この付近で山に向かっている道はこれだけです。すぐに分岐があり,左側を行くと左手に沢があり,沢沿いの登山道となります。
この道は手入れが悪く,場所によって倒木もあれば笹藪もあります。歩きにくいのですが,とりあえず道はこれしかないので登っていきます。最後は沢が細くなってきますが,それでも沢の突き当たりまで行って尾根に乗るつもりでした。しかし,道は無くなり,倒木や笹藪が増えてくると進めなくなり,遂に西側の斜面を登ることにしました。ここは雑木林で,急勾配ですが登れました。しかし,その後尾根までも藪の連続です。
ようやく尾根に出ましたが,この地点は三角点からは遠く離れた,連山の東寄りでした。北の山田三角点に延びる尾根に近い場所です。ここから尾根を三角点目指して西に歩きます。流石に尾根道は歩きやすいのですが,かなりアップダウンがあります。まず300m+のピークを越え,一度下がってから三角点に続くピークに登ります。この辺りから尾根には笹が生えており,尾根伝いには歩けなくなりました。北側斜面を少し降りると斜面に道のようなものがあるので,それを伝って歩きますが,斜面に付けられた細い道なので上手に体重をかけないと滑り落ちてしまいます。
三角点の近くまで来ると,三角点を探しに尾根に出なければなりません。笹をかき分けて三角点を探すと,笹藪の中に三角点を発見しました(写真)。周囲はひどい藪で,点の記の記述とは雲泥の差です。
帰りは尾根伝いに東に行って奥佐見の方に降りるつもりだったのですが,三角点まで登りに2時間も掛かっており,素直に奥池に降りることにしました。とは言え道はありませんので,300m+ピークの西側の鞍部まで引き返し,そこからまっしぐらに南に降りました。すぐに沢が見つかり,沢沿いに歩きましたが,途中から藪がきつくなり,場所によっては沢を歩きました。水はほとんど無かったのですが,岩の上は歩きにくいものです。最後は植林になったので,ほっとしました。出てきたのは,最初に入って行った道のすぐ西側,しめ縄の張ってある岩の横でした。
葛城山のトラウマ(2006年10月)があるので,笹藪は苦手です。しかしどうして林田には笹藪が多いのでしょうか?冬にリベンジを考えていますが,笹は冬でも強さはほとんど変わりませんから,また敗退しそうな気がします。
その後、この山が松尾山という名前だということを知りました([1])。
展望 ★☆☆
藪山度 ★★★
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