2019年11月23日土曜日

若桜の高山

この山は登山記録が少なく、南の林道から登ったもの([1])しかありません。地形図を見ると北のつく米川から登るのが近いのですが、等高線の間隔がかなり狭くなっています。しかし行ってみなければ状況は分からないので、行ってみました。

ゆはら温泉ふれあいの湯の前にある橋を渡って植林の下に出ると、フェンスに扉が見えました。これを開けると急斜面の植林が待っています。下草や低い灌木も生えていて良いコンディションとは言えません。ちょっと登ると林道が斜面を横切っており、登りやすそうな所を探してさらに登りました。勾配の少ない所では多少楽でしたが、標高550m付近まではコンディションの悪い急斜面が続きました。平らな尾根に出てくると、すぐに立派な舗装道路が南から来ていました。平成25年に工事した「森林基幹道 根安春米線」だそうですが、ここが起点となっている割にはここで終わっていました。というか、この道路の目的は、この場所に作られている巨大なコンクリートで固めた法面を作ることのようでした。

法面の脇から再び尾根を登りましたが、相変わらず急斜面が続きます。しかも岩が増えてきて、いくつも大きな岩を登りました。登れないような岩があるわけではありませんが、落ち葉で足を滑らせると危険な箇所もありました。何度も休みつつ登り、標高850m付近まで来ると、広々した尾根になりました。878m地点も気持ちの良い場所で、木のまばらな比較的平らな尾根が続きます。北には氷ノ山スキー場の建物や茗荷谷ダムが見えました。既に落葉したブナが綺麗でした。山頂には田口三等三角点(1032.32m)がありました(写真)。水色の板には「若桜高山1032」と書いてあります。

下山はまず尾根を東に歩きました。ブナの美しい天国のような尾根で、気持ちよく歩けました。ここは穴場です。南から来た尾根にぶち当たる付近は複雑な地形で、尾根の上がると少し木の間隔が狭くなりました。しかし軽快に東に歩いて、北正面に陣鉢山の見える1010m+地点から北に尾根を降りました。この尾根は最初はブナが多く、そのうちに植林になりました。美しい林が続き、藪や岩場はなく、木に掴まらなければ降りられないような急斜面もありません。それでも最後は急斜面で、ミツマタも茂っていて、段々畑の跡もあり、最後は道に出られました。いくつも害獣避けの扉を抜けて、橋を渡って、県道482に降りました。

距離は短いのですが、4時間半近くかかりました。下山に使った尾根が登りにも良さそうでした。しかし、登りに使った尾根は岩場があるので下山にはお勧めできません。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「若狭」「岩屋堂」です。

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