2012年11月10日土曜日
八塔寺山
岡山県備前市吉永町の八塔寺は、長い歴史を持っており、一度行ってみたいと思っていました。行ったついでに山も歩いてきました。
八塔寺の村は建物が分散して建っています。ぶらぶらと歩いてから、八塔寺で紅葉を見て、その脇から八塔寺山に登りました。登山道はとてもよく整備されており、しかも八十八石仏巡りのコースになっています。88というのは多すぎていちいち探して写真を撮る気にはなりません。途中の東屋ではサーキットが見えますが、他は木が伸びすぎて今ひとつです。さらに登った先にある藁葺き屋根の建物が行者堂らしく、ここからは南側が一望できます。瀬戸内海や四国の山と思われる遠くの山まで見えました。ここは東への下山道との分岐となっており、頂上を目指すと八塔寺山二等三角点(538.64m)のある山頂に出ました。展望はありません。この山頂をぐるっと取り囲んで道があり、石仏が置いてあります。道の北側は伐採されていて、北の眺望があります。
山頂からは縦走を考えていたのですが、この付近の地形は複雑で尾根がはっきりしません。まずは北の尾根に降りようとしたのですが、藪で見通しが効きません。とにかく山頂付近から北に降りていくと、林道に出ました。その北にはプラスチックの貯水タンクのようなものと、池と、大量の瓦が置いてありましたが、何の施設か謎です。林道は西の谷に降りて行っており、八塔寺山の周囲を巡って西側の谷に行っているようですが、そちらには行かずに尾根を歩きました。踏み跡があって貯水タンクから延びるホースが這っていましたが、目的は分かりません。尾根の道は獣道に近いもので、そのうちになくなってしまいましたが、藪を抜けて西へ延びる尾根の先まで行けました。しかしその先は谷に降りるしかないことに気が付いて、尾根をとって返して北に向かう尾根に進むと、こちらには割とはっきりした道がありました。この道は西に向かって谷の北斜面に付けられています。無理に尾根には上がらずそのまま歩いて行くと、真新しい林道の終点に出てきました。
この砂利を敷いた林道は、まさしくこれから歩こうと思っていた410m+の鞍部を通って西に向かっています。鞍部を過ぎたあたりで正面の山の伐採地の北側の端を登り、450m+ピークに出ました。伐採地なので展望があり、八塔寺山がよく見えました。紅葉が綺麗です(写真)。このピークから北への尾根には防火帯のような広い道があります。400m+鞍部に降りるとまた林道と出会いましたが、そのまま尾根を登って行くと、430m+ピークの北は伐採地で、広く北側が見渡せました。そして西に向かって伐採地の縁を歩いて降りると、次の390m+の鞍部は林道の四叉路でした。北東、北西、南東、南西に砂利道の林道が延びています。ここでも林道は無視してそのまま西に尾根を登り、南に尾根を歩くと西畑四等三角点(446.44m)に出ました。三角点までは踏み跡がありましたが、ここから西の尾根は木々の間を抜けて歩きました。ただ、木の間隔は広いので、歩きにくくはありません。410m+の広いピークに出て、方向がよく分からずに南西に降りて行くと、林道に出てきました。
ここまで林道に頼らずに歩いてきましたが、ここからは林道を歩いて戻ることにしました。砂利道は意外と歩きにくく、上り下りもあります。不安だったのは、この林道の起点は西側らしいので、東側はすべて行き止まりで終わっている可能性があることでした。しかしそれは杞憂で、最初に見た行き止まりに行く分岐で谷の方に行くと、どんどん山を下って行き、砂利道は地形図の破線道と出会った所で終わっていました。この後は破線道が谷を降りて行き、中国自然歩道に出られるはずです。しかしこのルートだと舗装道路を歩くことになります。谷まで降りてくると、谷の向こうにマーキングがあり、地形図で八塔寺山から西に延びている破線道の登り口のようでした。そこで、ここから再び登り始めました。最初は荒れた急勾配の尾根ですが、すぐに整備された尾根道になりました。調子よく登っていたのですが、標高450m付近で再び勾配が急になると道が無くなり、藪の急斜面を登ることになりました。結局出てきたのは先ほど北側を眺めていた所の近く、31番石仏の前でした。道から見ると道は全く無く、ここを降りようとは思わないでしょう。
再び八塔寺山の山頂に立ち、行者堂まで降りて東へ降りる道を歩きました。途中で西側に林道の分岐があり、これが最初に山頂から北に降りて出てきた道と思われます。この先もずっと石仏を見ながら歩きましたが、ところどころに石の道標があります。最後は八十八石仏のある東の破線道を歩いたのですが、溜池の北には明治25年の石仏がありました。石仏69は台から落ちていたので戻そうとしたのですが、重くて無理でした。
藪山をかなり無理矢理歩いたという感じでした。後から考えると、ほとんどは踏み跡があるのですが、藪が印象に残りました。ただし突破できないような藪はないので、どうにでも歩ける山です。八塔寺山は登山ルート以外にも小径が沢山あるようでした。
展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「林野」「上月」です。
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