2010年3月20日土曜日

赤穂の真殿山

赤穂の北、千種川を新幹線が渡る付近の西岸に真殿という地名があり、そこにあるのが真殿山です。ただ、正確にどのピークが真殿山なのか、よく分かりません。とにかく行ってみました。

林の集落から急斜面を送電線の巡視路で登るのが早そうですが[1]、門前奥三角点の「点の記」を見ると門前から登っており、こちらからの長い尾根を登ってみました。この山はしっかりと鹿避けの柵で囲まれていますが、門前にある尾根の先端には何もありません。藪ですが尾根に取り付くのは容易です。しかし少し藪を登ると金属の柵が尾根を横断していました。幸いに針金で留まっていない部分があったので、そこから入りました。これで難関を一つ突破です。

次の難関は長い尾根歩きです。Yahooの航空写真を見ると、この付近の山の尾根には道が見えます。この尾根にも道のようなものが見えるのですが、実際には場所によってはシダが茂っています。道はあるのですが、体でシダを押し分けないと進めない場所もありました。下から見上げると崖のような岩場で登れるのか不安になる場所もありましたが、これは問題無く登れました。登るにつれて南の展望が開けてゆくのが爽快です。

いきなりまともな道に出ました。この道のすぐ脇に、門前奥四等三角点(223.14 m)がありました。この道は林の集落のすぐ上にある鉄塔から上がってきているものです。逆に門前の側からは電線が上がってきており、その鉄塔へ降りて行っていました。なぜ電気を林の集落から取らないのか謎です。とにかく西へ進むと、次のピークに鉄塔がありました。赤穂火力線20です。建設は昭和49年ですが、使用開始が昭和62年なので、経路を変えたことが想像されます。

ここから次の200m+ピークへ歩きましたが、道が良いのに驚きました。写真は200m+ピークから赤穂火力線20鉄塔を見たものですが、関電のプラ階段が道に見えます。この次は220m+と230m+のピークが続きますが、このあたりを真殿山と呼ぶようです。展望は最高です。北の岩肌がたくさん露出している水晶山もよく見えます。そして244mピークを過ぎ、良く整備された道が続きました。244mピークの谷を挟んで西側の尾根は掘り返されているようで、そちらに行く分岐もありました。そして赤穂火力線18鉄塔のある220m+ピークに出ました。この先も良く整備された道が続きます。幅2mほどですが、単なる巡視路ではなく、防火帯の意味もあるような気がしました。

次の17鉄塔は道から少し外れて、新幹線のトンネルのほぼ真上にあります。また道に戻り、282mピークを東側で巻いて方向を南東に変えると、赤穂方面がよく見えます。赤穂の方に降りる分岐もありました。さらに250m+のピークに登ると、赤穂火力線16鉄塔があります。ここを稲荷山と呼ぶようです[1]。赤穂火力線の鉄塔は、林の集落のすぐ上にある21号鉄塔で北西から来る有年支線(この鉄塔1号は林のすぐ西にありますが、昭和44年に作られており赤穂火力線より古いことになります)と合流しています。そして、17号鉄塔までは上下に2系統が乗っていますが、17号と18号鉄塔の間で下の系統(有年支線に繋がっているもの)が別の鉄塔に分かれ、南東に向かいます。したがって16号鉄塔には1系統しかありません。

尾根をさらに南東に進みましたが、ここも良い道があります。関電さまさまです。正面に高山のアンテナ群が見えています。239mピーク付近には撤去した鉄塔の残骸らしいものがありました。少し降りると、南赤穂線11号鉄塔がありました。建設は昭和49年ですが、南赤穂線になったのは昭和61年のようです。この先も良い道を降りましたが、南北に分かれる分岐がありました。北側に降りると、鉄塔が二本建っています。南赤穂線10(昭和49年建設、昭和61年南赤穂線)と、南赤穂線9(建設時期などは同じ)です。9号の方には二系統が懸かっており、上の系統は南に向かっています。なんでこんな近くに二つ建てる必要があったのか不明です。ここから山を下りていくと、次に立っているのは赤穂線28鉄塔です。もうなんだかよく分かりません。

良く整備された道で下山しましたが、最後に大問題が生じました。出てきたところは川を挟んで道路の反対側なのです。小さな川ですが、コンクリートの護岸がしっかりしており、水も流れているので渡るのは困難です。周囲はイバラの多い藪ですが、結局上流側に少し藪を歩いて、堰堤の下の水のないところで渡りました。イバラでジャンパーにかぎ裂きがたくさんできました。この日の藪歩きのハイライトでした。

この付近の山はシダが元気で、道がなければあまり歩きたくない山ですが、関電のおかげでハイキング気分で歩けました。植林がないので明るい山という印象ですが、夏はきっと暑いでしょう。

展望 ★★★
藪山度 ★★☆

地形図は「相生」です。

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