上郡の北、千種川沿いに久崎の町があります。ここの東に奥山、須山といった集落のある谷があります。この周囲の山を一周してみました。登り口は櫛田の八幡宮です。神社から東に降りる荒れ果てた参道があります。これは東に尾根を降りて行きますが、途中で北側に下りていきます。ここを真っ直ぐ尾根を伝って東の山に登りました。
道が整備されているわけではありませんが、歩きやすい尾根でした。ひたすら登りました。少し歩いてピークに出ると、関電の赤い「火の用心」が立っていますが、東が9、北が10となっています。ここは299mピーク付近のはずなのですが、途中で鉄塔に出会った記憶がありませんし、見渡しても送電線は見当たりません。不思議に思いながら南東に尾根を伝って、またピークに出ました。ここは三角点があるはずですが、探しましたが見つかりません。アンテナを埋めたような跡しかありません。そこで少し東に尾根を降りると、そこに三角点の標石がありました。須山四等三角点(286.53 m)です。地形図でも、確かにピークから外れた位置にあります。
ここから歩きやすい巡視路をちょっと登ると、送電線の鉄塔がありました。佐用支線9です。この場所はピークで、しかも周囲の木が切ってあるため、素晴らしい展望が得られます。写真はここから見た北の山々です。さらに尾根を南東に降りて、その先もアップダウンを繰り返して進みました。266mピークを過ぎて、北も南も集落や道路が見えますが、標高差が少ないのですぐそこに見えます。北には赤十字山が見えます。北からは犬の吠える声や、たまに銃声も響いてきました。
376mピークに登る手前の所は峠になっており、東西に道が横切っていました。荒れていますが、はっきりした道です。ここから376mピークまでは急坂です。ピークには、以前は共同アンテナか何かがあったのかも知れません。基礎石のようなものもありました。ここからは尾根伝いに南に歩きましたが、歩きやすい尾根でした。途中で西側下方に白いものが見えたので見に行ったところ、地形図にある小さな溜池でした。新しいものですが、わずかに溜まった水が凍って、その上にうっすら雪が残っていました。
溜池を見て、南側の尾根に登って主尾根に戻るうちに、南側に舗装された道があることに気がつきました。この道は主尾根に達しており、この後はこの舗装された林道を歩くことになりました。尾根でこの道は南北に分かれいましたが、南に歩きました。しばらく歩くと、鉄塔が現れました。播磨西線26です。紅白に塗られた巨大なものですが、航空障害灯付きで、そのための電線が南から舗装道路沿いに来ていました。おそらくゴルフ場の方から来ているのでしょう。この道路は鉄塔建設のために造られたようです。この鉄塔では電線が分岐しており、下側の送電線はすぐ近くにある佐用線1へ行っています。
予定は谷の周囲を一周なので、舗装道路を北に戻りました。道に分岐があり、西には未舗装の林道が延びています。これを歩くと、予定の尾根に向かっていました。櫛田(滝谷)線という昭和61年に作られた林道です。384mピークは南を巻いています。そのピークの北には佐用線3鉄塔があります。上月支線34と35鉄塔への分岐もあります。あまりに良い道で飽きてきたので佐用線4鉄塔からは尾根を歩いてみました。イバラの多い藪でお勧めできませんが、犬も歩けば棒に当たるで、突然砂防ダムの竣工記念碑を見つけました。昭和30年4月建立となっていますが、こんな場所では完全に忘れ去られているでしょう。
林道はたいてい突然に終わるものですが、この林道も例外ではありません。終点には上月支線36への「火の用心」が立っており、歩きやすい道が続きます。しかしそれは西へ行っており、予定の北向きの尾根とは異なります。ここで巡視路を伝って下山する手もありますが、初心貫徹で北に向かいました。ここも道らしきものがあり、どんどん進めます。その後の西向きの尾根は、落ち葉で敷き詰められた気持ちの良い尾根でした。場所によっては低い笹が茂っていますが、歩くのに問題はありません。250m地点から標高が下がっていくと、鉄塔の跡を見つけました。コンクリートの礎石の間が2mくらいしか離れていないので、かなり小さな鉄塔だったのでしょう。北の尾根では鉄塔跡を見落としたようです。最初の予定では、この鉄塔の保守路で下山するつもりだったのですが、保守路の跡は見あたらず、結局尾根を西の端まで降りました。最後は鹿避けの金網がありましたが、出入り口があり、墓地に出てきました。
このルートは目立った藪もなく、歩きやすかったと思います。しかしあまりに立派な道が尾根にできているので、気合いをそがれました。須山から送電線用の道で尾根に出て、林道から上月支線36へ下山するのがハイキングとしては正解でしょう。地形図に書いてある須山と奥村の間を通る送電線は撤去されており、代わりに佐用線が建設されたようです。
展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「上月」です。
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