姫路の書写山には三角点が二つあります。一つは書写山三角点(349.9m)で,これは圓教寺から北西方向のピークにあります。ここに行くには行者堂への道を進んで,途中から藪に入る必要があります。もう一つは書写三角点(270.2m)で,兵庫県立大学の東側にある西坂を登っていった途中の西側の山にあります。こちらは低山ですし圓教寺からも遠いので,あまり訪れる人はいないだろうと思います。
西坂から書写三角点に行くのに最も良いルートは,西坂が西向きから北向きに折れ曲がる所で尾根に乗ることだと思うのですが,私はベンチのあるところまで登ってから戻りました。このほうが分かりやすいのですが,ベンチの裏からは北の沢の方向(おそらく六角へ降りる道に出られる)は開けていましたが,尾根に登る方向は藪でした。通れないことはないので強行突破して尾根に登ると,気持ちの良い尾根歩きとなります。ときどきシダの間を歩く必要がありますが,木立の間は歩ける程度には開いていますし,マーキングもあります。書写三角点の周辺はシダが生えていますが,三角点は埋もれてはいません(写真。デジカメを忘れて携帯で撮りました)。
ここまで来ると,どう降りるかが問題になります。西坂に引き返すのは芸がありません。六角方面にも降りられそうですが,私は南に降りて県立大の西側の切り通しまでの尾根を目指しました。
道はないので,適当に斜面を降りていきます。シダが生えていますが,膝くらいの高さなので歩けます。しかし方向が分かりません。尾根を歩くつもりでしたが,はっきりした尾根ではないので見回してもどこが尾根かわかりません。後から考えるとコンパスで南を探してそちらに向かって歩けば良かったのですが,なんとなく足は西に向かったようで,途中で南に方向を修正しましたが,結局南西側の沢に出てきました。これはとても気持ちの良い沢でしたが,そのまま降りたら六角に行ってしまうので登り返しました。ここは三角点から見て南西にあるピークですが,尾根は西に続いているので,方向を見定めて南に行かないと,六角に降りることになると思います。
この先,山陽自動車道の上を歩いて144mピークまでは,非常に分かりにくいルートでした。斜面を降りればよいのですが,どっちに向かって降りればよいのか分かりません。目指すのは144mピークに繋がる山陽自動車上の上の鞍部なのですが,尾根と言えるものは無いので,少しずつ降りては方向を確認することになります。道っぽい歩きやすい所があるとそちらに行ってしまうので,まるで方向が定まりません。南斜面なので背の高いシダも生えており,場所によっては地面がシダで覆われて足元が見えなかったり,気をつけて進まねばなりません。ただし灌木が密集して生えている場所はないので,全く進めなくなることはありません。
悪戦苦闘のあげく山陽自動車道の上まで来ると,道が現れます。どうやら県立大学から上がってきているようです。144mピークは展望の良い岩場で,姫路が見渡せます。標高は低めですが,東も西も見える絶好のポイントです。このあと尾根沿いに道らしいものがあり,南の100m等高線のはずれも展望ポイントです。
この南には谷があり,登り返すと植林になってきます。そして切り通しの上に出ます。道路を通っているとあまり気がつきませんが,これはかなりの高さで,上に立っていると怖いのですぐに退散しました。切り通しを降りるだけの勇気も技術も装備もありませんので,植林を少し戻って,東側に植林の中を降りました。「書写記念会館駐車場」という場所に降りてきました。
低山の典型的な藪山でした。迷いやすいので,登山の練習場としては使えそうな気がします。なおこのルートでは鹿の糞を見なかったのが不思議でした。
展望 ★★★
藪山度 ★★☆
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