2018年9月26日水曜日

若桜の諸鹿から広留野高原へ

以前に若桜の諸鹿から森林鉄道を見に来見野川沿いを歩いた時に、屏風岩の東側に中国自然歩道の標識があるのに気付きました。地形図で見ると屏風岩の近くだけあってとんでもなく急な斜面(計算上ほぼ45度)を登る破線道が描かれています。あまりに急勾配なので、登ってみようと出かけてみました。高所恐怖症なので岩場の急勾配は困るのですが、航空写真で見ると林なので、滑落しても木で止まるだろうと考えました。

諸鹿の「全面通行止」を過ぎて、中国自然歩道の標識に着きました。広留野3.0kmとなっています。しかしその標識の下には紙があって「通行止 中国自然歩道 諸鹿-広留の区間(区間上部)で歩道が崩落し通行が危険な状態となっているため、この区間を通行止めとします。」と書いてあります。ビニール袋に入っていますが、かなり古いらしく右半分の地図は読めません。日付がないのでいつのものかは分かりません。区間上部と言えば勾配の最も急な所です。どうしたものかと考えましたが、歩けなくなったら戻ることにして登ってみました。ちょっと登ると「諸鹿の大岩壁と諸鹿岩」という説明板があり、さらに登りが続きます。岩の多い自然林ですが、道がしっかりしているので問題なく登れます。ただし林の中なので標高が上がっても展望は全くありません。途中から、最初はなかった緑色のケーブルが地中に埋まっていました。問題の崩落箇所ですが、途中に注意書きが登山道に落ちていました。その上部では確かにターンで道が消えていて、倒木に手をついて登る必要がありました。その後に倒木もありましたが、結局手を使わなければならなかったのはここだけで、すぐ上でガードレールが見えてきて、舗装道路に上がれました。登り始めて30分もかかっていません。

この舗装道路は鳥取県道103号線です。まずは広留の方向に歩いてみました。道は良いのですが荒れています。H22若狭町ICTという札の付いた電柱があって光ケーブルが張られていましたが、これが中国自然歩道に敷設されていたケーブルに繋がっていました。不思議なのは、広留に向かっていくとこの舗装が終わっていたことです。このあと再び舗装道路に出るまでの間は、ほぼ未舗装でした。舗装道路からの入り口は車両通行止めでロープが張られていました。この舗装道路も県道103号線ですが、丹比の方からの道と繋がっており、そちらから車で上って来られます。「広留野高原」の看板があり、中国自然歩道は扇ノ山へ向かっていました。近くの藪に金属プレートの広留四等三角点(717.64m)がありました。ここが今日の最高地点となります。

下山は、先程の舗装道路を下りました。荒れ気味と言っても舗装道路は歩き易いのですが、いきなり終わってしまいました。地形図から予想はしていましたが、終わった眼の前が岩だったので驚きました。しかし舗装の先を降りる短い階段があって、降りると道らしきものがあったので、それを歩きました。岩の下を過ぎると古い道に出てきて、これが地形図の破線道のようです。崖を削って作られた道で(写真)、今は落石や崩落がありますが、作られたときは良い道だったと思います。しばらく歩いてそろそろ地形図で再び舗装道路に近づいたと思ったあたりで、道が谷で終わっていました。谷の向こうを見ても道はないので完全に道が流されたかと思って振り向くと、道がUターンしていました。この道は勾配が少なく、歩くには広く自動車には狭いので、森林鉄道用かと思ったのですが、このターンは鉄道では難しそうです。ここからはまた西に向かって歩きました。崖を削ってあるだけでなく、石積みもあってしっかり作られています。しばらく西に歩くと再びターンがあって東に向きが変わり、しばらくほぼ水平に歩くと、コンクリートの壁が見えてきました。見上げると柵があるので道路の終端のようでした。よく見えると木の階段が作られていましたが、段の間に木が生えていて歩けません。苦労して斜面を上がると道路の終端に出ました。幅広い道ですが舗装していないため、背の高い草が茂っていて、抜けるのは大変でした。とはいえ100mも我慢すると舗装道路に出ました。ここからは舗装された県道103号線を降りましたが、大きくヘアピンにターンする所から上は通行止になっていました。あとは県道で植林を抜けて帰りました。途中に「栃の実持ち帰り禁止」の札が出ていたので、この付近では栃の実が採れることが分かりました。栗の実はたくさん落ちていましたが、全部食べられていました。栃の実は殻が硬いので食べられないのでしょう。

2時間ちょっとしか歩いてないので姫路から出かけた割には物足りないのですが、登りも下りも楽しめました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「若桜」です。

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