2018年9月5日水曜日

養父の舞狂山

養父市役所のある八鹿町の円山川をはさんだ東側に、舞狂という小さな集落があります。なんでも陰陽師と関係があるようですが、「舞い狂う」とは面白い名前です。その裏山である舞狂山に登ってみました。

登り口はもちろん舞狂です。山頂にはアンテナ群があるので舗装された保守道路が北からあるのですが、それではつまりません。BukyobashiをわざわざBukyo Bridgeと書き直した舞狂橋から集落に入り、幅の広い堰堤に向かいます。堰堤の前で西に流れを渡る橋があるのでこれを渡り、航空写真でよく見える電柱のある切り開きを目指しました。橋を通っている道は送電線の保守路ですが登っては行かないので、ススキをかき分けて電柱の方に登りました。電柱の下はそこそこ歩けますが、直射日光が暑いので脇の林の中を登りました。そのうちに荒れ果てた道があって、その後はこの道で登りました。最初はジグザグに電柱に沿って登って行きますが、そのうちに東に向かい、谷の下に出ました。荒れた谷でいつもなら避けるのですが、地形図では山頂からこの谷にジグザグに道が描かれています。ちょうどそれが終わっている付近だったので、谷を登ってみました。しばらく谷の東側を登っていたのですが、地形図の道は谷の西側に描かれていることに気が付き、探しに行くと荒れた道がありました。上手に探せば登ってきた道と繋がっているかも知れません。

地形図通りに道をジグザグに登って、山頂の道に出ました。KDDIの八鹿基地局です。山頂にはこの他に兵庫県の舞狂山中継所、養父市防災行政無線舞狂中継所、名無しのアンテナ、NHKの八鹿テレビFM中継放送所、それにドコモの舞狂無線中継所があります。金属プレートの養父頭四等三角点(381.11m)もあります。展望は木やケーブルに邪魔されますが、特に西のほうが良く見えました(写真)。今日の目的は舞狂山に登るだけではなく、東の尾根を歩くことなので、ドコモの中継所から尾根を降りました。あまり手入れの良くない植林と自然林が混ざった尾根ですが、歩きにくくはありません。木が邪魔ですが、北にも南にも円山川が見えます。一箇所だけ尾根上に大きな岩があって登るのに苦労した所がありました。それを越えると切り開かれたピークに金属パイプが転がっていました。共同アンテナの跡でしょうか。そこから東に同じような尾根を歩き、472mピークを過ぎ、さらにしばらく歩いて江波三等三角点(508.07m)に着きました。ほぼ藪の中です。さらに東に522mピークまで行き、少し北寄りに植林を抜けました。その先は東の峠に降りたのですが、ここは急斜面を降りる必要があります。マーキングや杭はあるのでなんとなく方向は分かりましたが、真東に降りる必要があります。

峠には地形図では破線道が描かれていますが、形跡がありません。しかし南側の谷は植林なので苦労せずに降りられました。枝や石を避けながら降りていくと石積みがあって、道のようでした。最初は石積みのどちら側が道か分からないくらいだったのですが、徐々に道らしくなりました。この付近は谷の奥の割には石積みが多く、斜面にもあるので耕作地とは考えにくいのですが、かなり人の手の入った谷です。細い踏み跡を降りていくと、地形図にもある砂利道の林道に出ました。車が通れないような崩落もありますが、歩くには問題なく、泉光寺の脇の害獣避け扉に着きました。あとは大藪(あまり歩きたくない地名ですが)を抜けて舞狂へ戻りました。大藪も城跡や古墳群があって面白そうな所です。

名前や集落の歴史から、もっと謎めいた山であってほしかったのですが、アンテナ群がすべての歴史を消し去った感じがしました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「八鹿」です。

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