2018年7月25日水曜日

東山から芦津・吉川越

鳥取県の若桜町と智頭町の町境に位置する東山には、以前も登っています。特に2016/08/05には北から登って東山から鳴滝山へ縦走しています。今回は南から登りました。登り口は沖ノ山林道です。吉川から芦津を結ぶ全長27kmもある長い林道で、2週間前の大雨でかなり荒れていました。それでなくても対向車が来ないように祈りながら走らねばならない道です。芦津渓谷から入って、冷や汗をかきながら三滝ダムに抜けて、大川を遡って「芦津部落東仙宿舎」の看板のある所まで来ました。宿舎らしきものはなく、「やまみち」と書いてある道標の方向にも道はありませんが、すぐ隣に北に入っていく林道があります。これは地形図にもありますが、今は川を西に渡って西の山に入って行くのに使われているようで、まっすぐ川沿いに北に上る道はとても荒れており、車の走れる状態ではありません。水流を避けながら歩いて行きました。気まぐれに舗装があったりしますが、荒れ方に変わりはありません。たまにキツネノテブクロの花が咲いているのが救いです。林道は地形図どうりの場所で終わります。その先は地形図ではなだらかな谷で、まっすぐに稜線に上がれるはずです。谷に道はありませんが、荒れているにもかかわらず期待どおりに歩けました。何回か流れを渡り、最後は流れの東側から斜面を登りました。ブナの木が現れると稜線近くです。

この稜線は2016/08/05に歩いたところで、東山まではチシマザサが所々に生えています。しかしほとんどの場所は林の中の日陰を歩くことができました。ちょっとは藪を抜ける場所もありましたが、たいした問題ではありません。それでも木が生えておらずシダとチシマザサが混じった草原を歩かねばならない所が何箇所かあり、特に山頂に近づくとチシマザサの草原を抜ける必要があります。とは言え道はつけられており赤いマーキングもあるので特に問題はなく、東山の山頂に着きました。広く伐採されており、日陰がありません(写真)。360度の展望があるのは、この地域の最高峰だからでしょう。若桜の市街や沖ノ山が見渡せます。藤仙山三等三角点(1387.98m)があります。氷ノ山が字は違っても「せん」で山の意味ですから、「藤仙山」の山は余分ではないでしょうか?

東山からは南に長い尾根を歩きました。まずは再び低いチシマザサの草原を抜けて1320m+のブナの林に着きました。この先も赤いマーキングに従って登山道を降りて行きました。最後がちょっと分かりにくいのですが、林道脇の空き地に降り立ちました。降りたところは実は草むらの下に水が流れており、靴が濡れました。ここは沖ノ山林道が尾根を超える地点で、中国自然歩道の案内板があります。ここから南は中国自然歩道を歩くことになります。いきなり急登がありますが、階段が設けられていて楽に上れました。この階段は助かりました。さすがに中国自然歩道はよく整備されていて、おかしな形の木やブナを見たり植林を見たりして、ゆったりした気分で歩けました。標高はずっと1100m以上ですので、涼しくて快適です。西側に林道が見えて、狩谷三等三角点(1158.75m)に着きました。沖ノ山林道から1時間もかかりません。この三角点の前には国定公園の説明板がありますが、山歩きをする人には不要の看板だと思います。

三角点から南に植林を降りると、「歩道が曲がっています。注意して歩きましょう!」という意味不明(明瞭?)の注意書きがありました。確かに道は少し曲がっているのですが、林道が見えてきて、「歩道に注意!この先の作業道は立入禁止!!」となると、やや意図が分かりました。要は歩道以外を歩くなということのようです。指示に従って歩道を歩くと、「芦津・吉川越」の説明板がありました。ここが昔の峠のようです。この先も中国自然歩道は続きますが、登りになりますし帰り道も心配なので、ここで芦津側に降りることにしました。地形図には破線道があるので少し谷を降りましたが、とても歩けるような状態ではないので、結局北側斜面の林道に上がって、林道で下山しました。立入禁止の作業道なのかも知れませんが、あちこちで崩落していて、とても車が走れる状態ではありません。草が茂っている部分は林道に水が流れています。ほぼ水平に作られているので谷を降りるよりは大回りですが、沖ノ山林道大川線に降りることができました。

沖ノ山国有林では伐採や積み出しが現在も活発に行われており、落ち着いて歩ける雰囲気ではありません。大川線の入り口には森林鉄道の説明板がありますが、その隣には「関係者以外通行止」の看板もあります。

展望 ★☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「郷原」「岩屋堂」です。

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