2018年1月13日土曜日

和気の愛宕山と論山

和気の論山から熊山方面への縦走路は人気のあるコースのようですが、まずその手始めに論山よりも北の山を歩いてみました。論山の北の山は吉井川の南岸の山になります。起点は西側の奥吉原にしました。ここから吉井川南岸の山に登りましたが、尾根先は非常に急斜面ですし人家もあるので避けて、谷を東に延びる道を歩いてみました。最後の人家に害獣避けの金網の扉があり、それを抜けるとしばらくが道があり、その後は谷を登るようになります。ガレ岩の上に落ち葉が積もっており、登山道としてはイマイチですが、マーキングがあるので助かりました。この道は地形図の破線道とは違って北東に谷の奥まで行って尾根に上がっていました。尾根には道があって、木の間から吉井川が見えます。そのままシダの間の道を辿って登っていくと眺めも良くなって、愛宕山四等三角点(241.74m)に着きました。「愛宕山」という札がかかっていました。ここからは展望はありません。

三角点からは南に降りて、尾根に乗ります。ここからは南側に展望があります。東に向かう尾根にもマーキングがあり、踏み跡があってシダ藪の中でも不都合なく歩けました。まず240m+のピークに登って、ここから破線道にある南方向の道を探しましたが、見つかりません。道は大きなシダの塊の脇を通って東に降りますが、降りた付近に南への分岐がありました。論山はそちらですが、まずは東にある215mの愛宕山を見に行くことにしました。さっきの三角点にも愛宕山の札がかかっていたので、どっちが愛宕山なのか気になっていたのです。東に向かう道もはっきりしており、232mピーク付近からはシダも減ります。鞍部には昭和34年度治山事業の石柱が立っていました。そして愛宕山山頂と思われる付近には共同アンテナの残骸があります。それを過ぎると東側には岩場があって、素晴らしい展望が開けます(写真)。正面の和気富士が城跡なので、愛宕山にも見張り場所くらいあっただろうと思います。尾根上は平坦なので、何か遺構があるかも知れません。どちらが本当の愛宕山かは分かりませんが、三角点名は必ずしも山名ではないので、おそらくこちらが本当の愛宕山でしょう。じっさい東に岩場を少し降りると中には何もありませんが祠が二つありました。登山道もあり、かつては信仰の山だったと思われます。

愛宕山からは西に尾根を戻って分岐から南の尾根に進みました。シダがジャングルのように茂っていますが、道があるので問題ありません。尾根に降りて少し歩くと、JR西日本の送電線がありました。万富~三石24鉄塔です。ということはこの付近の道は巡視路で、とても歩き易くなりました。地形図で破線道が終わっている付近には、和気から登ってくる道がありました。そして25鉄塔があり、巡視路は終わりかと思うと道は続いていて、まず260m+ピークに登り、さらに急斜面を論山に向かいました。ここにはロープが張ってあって助かりました。この付近はずっと東側の景色が楽しめます。ひとしきり登ると分岐で尾根端の岩場に行けるようになっており、ここからは西から北を広く見渡せます。展望の楽しめる山道です。そして論山山頂に着きました。福富三等三角点(318.86m)がありますが、展望は皆無です。ここへは和気の福富から高速道路の下を潜って来る登山道が来ています。こちらが普通のコースでしょう。

論山からはちょっと北方向に戻ってから、北西尾根という指示のある南方向に降りていきました。鞍部に降りると昭和36年度の治山事業の石柱がありました。ここは大中山峠だそうです。熊山への縦走路はまだまだ続きますが、この日は寒かったのでこのへんで切り上げて峠の下のトンネルを見に降りました。かつての峠道があるはずと思ったのですが、すぐに谷に出ました。水はないので楽に降りられますが、最後にトンネルの入口付近で道路に降りるのに少し手こずりました。この和気赤磐トンネル(延長287m)は標高200mの地点に作られているので、峠と標高差50mしかありません。山陽道の福富トンネルが標高100m付近にあるのとは大違いです。ですから道路に降りるのは楽でしたが、そこから出発点までは長い下りでした。

この和気赤磐トンネルですが、竣工は2013年です。なぜこんな所にトンネルと思ったのですが、今日歩いた尾根と吉井川の間には山陽本線と県道295号線が走っており、土地が狭いので県道は普通乗用車でもすれ違えません。吉井川は幅が広くて橋は熊山駅までないので、奥吉原から熊山方面の人たちにとってはこれは重要な生活道路なのでしょう。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「和気」です。

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