神河町の越知川を遡っていくと、越知から大畑の間くらいに東に延びる林道があります。この林道の先の峠は東の多田から大畑に繋がる旧道だったそうで、この峠を目指して歩き始めました。越知川を渡ったところに工事の情報が表示されており、「(基)千ヶ峰・三国岳線 森林基幹道開設事業」だそうです。2023/08/13に歩いた、目指す峠を横断している林道です。工事に使われているだけあって整備された林道で、美しい植林もあります。途中に関電の赤い「火の用心」があって鉄塔への巡視路の所在がわかりました。ここに戻ってくることを目標に林道を登りました。途中で林道の近くに鉄塔があったので藪を抜けて見に行きました。播磨中央線五一鉄塔です。下から車で来られるので巡視路は荒れて藪になっていたのでした。
林道を登っていくと、千ヶ峰・三国岳線への分岐がありまり、ここを右に入りました。この付近は地名が表示されており、分岐点は「池ガ谷」のようで、次は「大谷」のようでしたが、その次は錆びていて読めません。そして林道の終点に来ると「南山 大師堂」で、石造りの礼拝所があって「光明遍照」が掛かっていました。地形図にはこの先に峠まで破線道があるのですが、ふと見ると赤い「火の用心」があったので、これがその道だと思い込んで登り始めました。途中までは整備された道なのですが、谷の奥で消えてしまい、ここでGPSで位置を確認すると破線道よりもひとつ西の谷を登っていました。しかたなしに倒木の多い急斜面を登ると上に千ヶ峰・三国岳線がありましたが、コンクリートの壁があって登れないので少し北に寄って道路に上がると、下に鉄塔が見えました。この鉄塔への巡視路だったので、谷を詰めようとすれば見失うのは当然でした。峠への道を確認できないまま、林道で峠まで歩きました。
この峠には2017/08/06に来ましたが、林道の交差点で、千ヶ峰・三国岳線が横切っているだけでなく地形図にもある北東向きの荒れた林道がありますし、南西にも林道があります。東への破線道は2017/08/06に降りてひどい目にあいました。北に登れば播磨中央線五三鉄塔があり、その先は「多可の天空」です。今回は南の尾根に上がって「多可の天空」を歩きました。よく整備されていて植林もきれいです。見ると東側も尾根のすぐ下に林道があります。あまりアップダウンはなく徐々に登っていって、岩場から急斜面を登り切ると、福畑山三等三角点(900.59m)のある飯森山の山頂に着きました。最近では東の多田から2024/12/07に来ています。山頂からは西に降りていき、鞍部を経て少し登ると2011/04/29にも来た飯森山南です。峠からここまで、木々が美しく涼しい風の吹く文句の付けようのない稜線歩きでした。越知川沿いの展望もあります(写真)。
下山は最初に巡視路を見つけた鉄塔に降りるため、少し東に戻ってから植林の斜面を降りました。ここからはほぼ一本道の尾根下りですが、標高800m付近に地形図で見ても勾配のきつい所があり、ここには大岩があったので西側を巻いて降りました。ずっと植林なので降りやすく、少し下草のある所がある程度で、登りにも使えそうです。標高600mを切ったあたりで東から来た林道が終わっていました。さらにその下でも東から林道が来て、少し尾根沿いに下ってまた東に行っていました。これらでも下山できたでしょうが、遠回りになりそうなので尾根を降り続けました。最後は少し藪を抜けて、播磨中央線五〇鉄塔に着きました。ここからは巡視路が2つあり、東寄りの巡視路を階段を頼りに歩いていくと、最初に見た「火の用心」に出てきました。
展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「生野」です。