2023年6月10日土曜日

若桜町落折の西の尾根

 


国道29号線で戸倉トンネルを抜けて鳥取側に降りていくと、平家の落人部落として知られる落折の集落があります。そこからさらに下るとハサリ川への林道がありますが、その向かい側の落折川には橋がかかっており、それを渡ると家があります。なんでこんな所に、と思うのですが、家とは反対に西に行くと、山の上からパイプが2本降りてきています。右のパイプはコンクリート製、左のパイプはコンクリートの溝の中にあり、金属製です。どう見ても水のパイプですが、触った感じでは水が流れている気配はありません。地形図ではこの北を水路が横切っており、大炊の発電所に繋がっていますが、この管は下の方では地中に埋まっているだけで発電所はありません。なんだか分かりませんが、管に沿って登るのはあまりに急斜面なので諦めました。その代わりに西にトラバースすると尾根に出られそうだったので、植林の中を作業道の名残を探して歩きました。土は脆くて崩れやすいのですが、植林なのでトラバース可能で、尾根まで行くことができました。ここから北東に登りました。


急斜面を登山中に西側の急斜面を見ると、植林の間に三角形に金属板を組み合わせたものがいくつも見えます。尾根を登っていくと岩場になり、金属の網で岩を抑えありました。崩落や落石の対策がいろいろなされているようです。岩場を幾つか登ると、680m+ピークに出ました。この尾根は植林ではありませんが、左右の斜面はところどころ植林されています。一旦降りてからまた急斜面を登り、756mピークに着きました。ここはすこし東に歩きますが、東の落折側の斜面に落石防止用の柵が何段も設けられていました。地形図ではこの下には崩落の痕と思われる地形がありますし、航空写真ではそこに同じような柵がたくさん見えるので、落折集落への落石や土砂崩れを防いでいるものと思います。こんな場所によく作ったものです。


北東に降りて共同アンテナを過ぎ、また急斜面を登って800m+ピークに出ました。この付近からは落折の北の農耕地が見えます。710m+の鞍部への下りはアシビの藪のあと非常に急になり、木に掴まって降りました。降りるとまた登りで、何度か休みながら登り続け、948m地点まで登りました。この付近では銀竜草をいくつか見ました(写真)。このまま登ると、2021/06/02や2021/08/04と同じコースで氷ノ山の方向に登り、1376mピークで帰ってくることになりますが、既に2時間半も登ってきており、今回はここから下山することにしました。2021/06/02の逆コースで西寄りの尾根を降りました。2021/06/02の記憶がほとんどなく、最後は植林を降りて林道に出ましたが、実は林道は折り返して尾根の上にあがっているのでその必要にありませんでした。久曽木谷の別荘地の下に出てきましたが、ここには「M&C鳥取水力発電所」管理の水路があり、これが大炊発電所に繋がっているのでしょう。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★★☆

地形図は「岩谷堂」です。



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