2021年5月3日月曜日

カカナベ峠から登る須留ヶ峰

 


2021/4/25に登ったばかりの須留ヶ峰ですが、今回はカカナベ峠から登ってみました。カカナベ峠は門野から建屋に抜ける県道279号線の峠ですが、南向きに須留ヶ峰林道が作られています。まだ建設中で車では入れませんが、歩いて入って、すぐのところで東側の植林をよじ登りました。登ってしまえば綺麗な植林です。513mピークまで歩いて急降下してまた南に登りました。この尾根は両斜面は植林が多いのですが、中央にはネットがあり、その付近はアセビの藪になっている所がありました。道もあるようでしたが、ネットの両側を行き来していますし、降りていく作業道もあるようなので、ネットから離れないように歩きました。東の建屋方面の展望があり、古代村が見えます。アセビが邪魔な程度で、歩きやすい尾根でした。ただし652mピークはアセビの藪です。急勾配の登りが何箇所かありますが、藪ではなく植林なのでさほど苦労することはありません。1時間半ほどで主尾根に着きました。


主尾根をちょっと西に下ると南に地形図通りの林道がありました。この先はしばらく林道を歩きましたが、山側と谷側の両方が崩落気味で、しかも真ん中にはアシビが生えています。ここからは長野の方向が見えます。結局鞍部で尾根に戻りましたが、2012/12/16に大杉山から歩いてきたときに見たように、地形図とは違って古い林道が尾根を横切っていました。南側は前回に降りていったのですが、北側は宮本登山口からの林道と繋がっているのかも知れません。ここからは2012/12/16の逆コースで大杉山に登りましたが、林は美しいとは言え、いささかきつい登りでした。大杉山には展望案内があるのですが、壊れていました。しかしこの日は前回と異なり展望が素晴らしく、木に妨げられてはいるものの、ほぼ全方向が見渡せました。氷ノ山まで見えていました。


大杉山から須留ヶ峰まで往復しましたが、この間の林は美しく、北側の展望も続きました。須留ヶ峰には須留ヶ峰二等三角点(1053.54m)があり、ちょっとだけ大杉山(1048m)より高いようです。そういえば、須留ヶ峰と書かれた杭は2012年に比べるとだいぶ地面に潜ったようです。須留ヶ峰から大杉山に戻りましたが、大杉山の山頂には行かずに北の尾根を降りました。こちらも登ってきた尾根と同じように最初は気持ち良い林で、それからアシビが増えました。しかしネットはなく、歩きやすい尾根でした。やや急勾配もありましたが、一直線に尾根を降りていくと、東側に道やユンボが木の間から見えました。と思ったら、いきなり尾根が切通しで切られていました。まだ工事中だったので土の法面を降りましたが、切通しはダイナミックです(写真)。


切通しから尾根に戻る気にはならず、そのまま須留ヶ峰林道を歩きました。ちょうど工事地点に降りてきましたが、完全週休2日制の工事だそうなので、安心して歩けました。林道の入り口に工事中の箇所の図面が掲示してあるのですが、現場を見て初めて理解できました。切通しから西にも少し道ができていました。降りた付近はまだ切り崩したばかりで法面の手当てができていませんが、少し東に歩くとかなりの部分で法面がコンクリートで固められていました。年度ごとの工区がわかる杭がところどころにあったので、工事の歴史がよく分かりました。ここ数年は毎年200m程度しか伸びていないので、須留ヶ峰の南側で工事中の部分に繋がるには15年くらいかかるのではないでしょうか。カカナベ峠にある杭には平成13年度と書かれていますが、林道の起点はさらに東の奥山の方の谷に降りた地点で、そこは平成8年となっています。計画では平成32年に完成することになっていたようですが、無理そうです。年ごとの建設の長さを見ると平成23年度は59mしか作られておらず、3.11の影響かも知れません。また平成21年度は30mしか作られていませが、それはここの法面が非常に高く、この工事に時間を取られたのかも知れません。とにかく全般に難工事という印象でした。


途中で宮本登山道の使っている林道を横切りますが、この古い林道から須留ヶ峰林道に上がれるようになっており、さらにその上にも行けるように作られていので、登山道は健在と言えるでしょう。ずっと御祓山が見える、眺めの良い林道ですが、完成はいつでしょうか。県道279号線を門野の方から来ると、カカナベ峠で右折すると宍粟に行けるという標識があるのですが、これが本当になるのはだいぶ先のようです。それよりも、門野からカカナベ峠までの県道279号線は細くて危険なので、先にこちらを広げてもらえないものでしょうか?


展望 ★★☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「大屋市場」です。



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