2018年3月15日木曜日

篠山の三嶽と小金ヶ嶽

多紀連山で最も有名な山は三嶽でしょう。漢字は御嶽とか三岳とかいろいろありますし、三嶽山と山を付けることもあるようです。とりあえずは定番のルートで登ってみました。

三嶽山登山者駐車場に車をとめて、少し南に戻って御嶽道から登りました。階段が整備されていて登りやすいのですが、長く続くとさすがに斜面を歩きたくなります。とか思っていると、楽に尾根に上れました。尾根に出れば平坦なのでもっと楽に歩けます。途中に鳥居堂の跡があり、東へ降りるヨートギ谷からの道との合流点は、クリンソウ自生地だそうです。そのすぐ先には大岳寺の跡があります。15世紀の修験道のお寺だったそうです。この付近から勾配が急になり、岩場が増えてきて、南に展望が得られるようになりました。春霞で篠山の町すら霞んでいましたが、遠くまで見えていました。ルートは明確で、岩の間を登っていくと植林に出て、東屋と簡易トイレがありました。避難小屋だそうです。そこから西に登ると三嶽の山頂で、兵庫県の通信設備があります。展望は北側のほうが良いのですが、大きなゴルフ場が目を引きました。御岳山一等三角点(793.2m)は、方角を示す丸い台の隣にしっかりとコンクリートで固定されていました。東に降りると行者様が祀られていました。

三嶽の山頂から東に縦走するルートは雑木林で夏は緑がきれいでしょう。鎖場が一箇所ありましたが、ひどい急斜面はありません。少し降りると長い階段が続きましたが、ここはザレ石の斜面なので階段がないと歩きにくいと思います。気持ちの良い縦走路を降りると、大たわ(たわは漢字では山へんに定と書きます。普通の乢ではありません。)に出ました。ここにはフォレストアドベンチャーというフィールドアスレチックの施設があります。北からの道はよく整備されているので車で楽に上がってこれるようで、駐車場には数台の車がとまっており、実際にフィールドアスレチックを楽しんでいる人たちもいました。登山道はその中を真っ直ぐ抜けて植林を上がります。しばらく登っていくと、いよいよ岩場があります。最初の鎖場は尾根にそびえる大きな岩を巻くためのものです。その後は目の前に大きな岩山がそびえて(写真)、これをどうやって抜けるのだろうと思うと、鎖場続きで南側から巻いて裏側に上がりました。岩の上に出るにはコースと反対に西にちょっと登るのですが、これは高所恐怖症には無理です。ここ以外も高所恐怖症には辛い鎖場がありますが、危険な箇所は少なく、目眩でも起こさない限りは大丈夫でしょう。節理の面白い岩を鑑賞しながらゆっくりと登るとヒカゲノカズラが生えていて、小金ヶ嶽の山頂(725m)にでました。ここにも方角と見えている山の説明の載っている丸い台がありました。意外ですが見えている山には1000mを越すものがありません。

さらに東に歩けば小倉たわ(これも山定)まで2.4kmとありますが、もちろん南の小金口に向かって降りました。ここも最初は急な岩場で、鎖場もありました。なんとか一息つけたのは鞍部に出た時で、ここからは西に降りる道もありますが、定番の小金口への道を歩きました。畑山はピストンになるので寄らず、斜面を歩くと福泉寺跡に出ました。この付近の修験道の寺は15世紀終わりに吉野の僧兵に焼かれてしまったようです。このあとはジグザグに斜面を降りて谷に出ました。谷沿いでも斜面に道が作られている所は良いのですが、谷に降りると道は途切れ途切れで、土石流で流されてような場所が何か所かありましたし、道だったところに水が流れている所もありました。赤いマーキングがあるのですが、それも見つからない場所が何か所かありました。せめて流れを渡る場所だけでもしっかりとマーキングがあると、だいぶ助かると思います。雨の後でなくても川の石は濡れていて滑るので、けっこう危険です。美しい渓流を楽しんでいる余裕など無く、石積みのあるかつては畑だったような場所に出てからも、はらはらしながら堰堤の所まで降りてきました。ここで扉を抜けて道路に出ました。

よく知られているコースの割にはハードだったというのが感想です。小金ヶ嶽への登りの鎖場を考えると、このコースを逆に回る気はしません。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「村雲」です。

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