2017年8月23日水曜日

宍粟市波賀の不動口三角点と野尻三角点

宍粟市波賀町原には有名な原不動滝がありますが、この南の山を登ってみました。出発点は引原川沿いの、国道29号線が川の西側を走っている場所です。この南には西向きに谷があるのですが、29号線からは木が邪魔でよく見えません。しかし、ここには谷に入る林道があります。林道で谷の奥へ行くのではなく、すぐに作業道を見つけて北側の植林の斜面を登り始めました。この斜面はシダが茂った急斜面で、伐採木が転がっているために非常に歩きづらくなっています。しかたなく少し北側に斜面を横切ると、木が増えて少しシダが減りました。ここも急斜面ですが、頑張って登ると尾根に上がれました。

尾根には踏み跡があるので、急勾配ですがとりあえず歩くのには不都合はなく、登り続けました。ただ、ヤマビルに血を吸われました。少しシダが増えてきたと思ったら林道に出ました。この支尾根を横切っていますが、南から作られてきて、北に向かってまだ工事中でした。削ったばかりの法面は登りようがないので、少し北に行って林道が途切れている所から急斜面を登りました。ここもシダと倒木の急斜面ですが、頑張って登ると天国のような植林となりました。勾配も徐々に楽になってきました。共同アンテナの残骸があって、不動口四等三角点(736.10m)がありました。周囲はアセビの藪です。この先は最初の急斜面を思うと天国のようです。次の767mピークまでの間にはアンテナが撤去された跡と、数本が林立する共同アンテナ(パラボラアンテナを含む)がありました。767mピークの先は少し登って標高800m付近からは広い尾根で、木の間隔が広く開放感に溢れています。気分良くゆったり登って行きますが、最後は急登して藪の903mピークに出ました。ここからは南に歩きましたが、988mピークまで藪の細尾根が続きました。

988mピークからは東の尾根に降りなければならないのですが、尾根上からは見渡すことができません。GPSを頼りに東に降りましたが、尾根の側面は非常に急峻で、木に掴まらないと降りられません。必然的に藪を選んで降りることになりました。なんとか木を渡り歩いて尾根に達しても、この尾根が酷い藪でした。細い尾根なのですが時々尾根上に大きな岩があります。巻道らしきものがあるのですが、急斜面を横切るので滑りそうでした。岩があるので上に立てば展望がありますが、もう一度歩きたい尾根ではありません。それでも標高870m付近には宍粟市の地籍図根三角点がありました。その付近からは徐々に楽になり、そのうちに極楽の植林になりました。こちらの尾根も広々していて開放感があります。ただし野尻三等三角点(754.00m)はアセビの茂る岩場にありました。このあと、共同アンテナを過ぎて、徐々に藪っぽくなってきたので下山を考えていると、北側下方に林道が見えました。尾根からはかなり遠かったのですが、標高差100m程をシダの生えた植林を降りました。しかし林道の上に出ても、林道の法面はしっかり作られており、降りようがありません。少し西に歩いて、法面の高さが少し減った付近で思い切って法面を滑り降りました。この法面は垂直に近いのですが、草が生えています。運良く途中に石などがなかったので、草の上を滑って林道に降りられました。しかし、途中に岩が隠れていたりしたら怪我すること間違いありません。しっかり作られた林道ほど厄介なものはありません。

この林道は「森林管理道 前地・カンカケ線」だそうです。斉木の前地から大甲山の周囲をぐるっと廻って、おそらく今降りてきた尾根も尾根先で廻って、登る途中で出会った林道へ繋がり、完成すれば八丈川沿いの原不動滝の方に達するものと思われます。ただし林道は谷の奥へも向かっているので、この先どうなるのか、よく分かりません。ここからは林道で谷を下りましたが、途中の林道名は「ウツノミ線」でした。

標高差650mのコースなので、暑さもあって疲れました。山の上では涼しい風も吹きますが、藪の急斜面では長袖と軍手は必須なので、体力を消耗します。もっと涼しい季節に歩くべきでしょう。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★★
地形図は「音水湖」です。

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