2016年5月14日土曜日

鳥取県智頭町の沖ノ山

先週登った若桜町の東山の付近を通っていた林道は「沖ノ山林道」という名前でした。そこで今回は沖ノ山に登ってみました。どちらから登ったら良いのか迷いましたが、鳥取自動車道を使ってアクセスして南から登ることにしました。鳥取自動車道の志戸坂トンネルを北に抜けた所で降りて、東に入ります。旧道を少し走ってから舗装された林道に入りました。しばらく走ると北に入る未舗装道路があり、「ふるさとの川八十八景」「いかりの滝」という標識がありました。この道を入って行くと滝があるのかも知れません。この道は尾根の先を大胆に切通して作られており、ここから尾根に上がりました。ここから登るのは正解で、急勾配ですが腕力無しで登れました。尾根に上がると急勾配が続きますが、周囲はきれいな植林です。ちょっと登ると林道の終点がありました。さらに植林の尾根を登きました。このあと標高800m付近までは植林が続きました。そこからは自然林が増えてきて、877m地点まで登ると北側斜面は概して植林、南側は概して自然林という感じになりました。コナラが多いようです。

まだまだ登りが続きます。ときどきアシビの藪がありますが、通過困難なものではありません。尾根上はほとんど自然林ですが、1064m地点は植林でした。たまに南に展望があります。その後北に進路を変えますが、標高1100m程度まで登るとネマガリタケが増えてきます。1150m+ピーク付近はネマガリタケの藪となりますが、東から林道が来ていました。これはすぐに降りて行ってしまったので、目の前に見えている沖ノ山を目指してネマガリタケの藪の尾根を歩きました。藪ですが踏み跡が残っている場所が多かったと思います。1164m地点の手前の付近で南下方に舗装された林道が走っていました。無視して尾根を歩くと、東にはダルガ峰付近がよく見えました。ずっとネマガリタケに悩まされますが、かと言って抜けるのが困難なほど密集して生えてはいません。最後はブナの木が増えてきて、新緑が美しくなり、沖ノ山山頂に着きました。周囲は伐採されていますが、展望はありません。中原二等三角点(1317.94m)があります。登り始めて3時間半ほどでした。

下山は真南に向かう尾根を選びました。こちらの方向にはネマガリタケの中に道がありました。途中で東から南に展望のある場所に出ました。写真の左のほうがダルガ峰から後山です。大茅スキー場も見えています。正面は西粟倉方面です。ちょっと降りると舗装された林道に出ました。この付近では法面や路肩の崩れ方がひどく、自動車での通行はできません。この付近に植林の所有者の銅像があるというので探したのですが、撤去されたらしく([1])東の方の林道の脇に石灯籠が立っているのが見えました。銅像は台座だけ残っているようです。

林道は無視してこのまま尾根を降りようと思ったのですが、尾根はネマガリタケが密集していて手ごわそうなので、まず林道を西に歩いてUターンして少し下まで来ました。この付近ではネマガリタケの間にやや隙間があるので、ここから尾根を降りました。最初はネマガリタケが多く、方向もよく分からなくてやや迷走しました。ネマガリタケが無くなったのは標高1000m付近まで降りてきたあたりで、ここでは舗装された林道が二度尾根を横切っていました。そして標高900m付近からは尾根にはネットが張られていました。壊れてしまっている場所も多いのですが、角がひっかかって憤死した鹿の頭蓋骨が残っていました。この付近の東側斜面は伐採されているようですが、尾根上はアシビの藪でした。根気よくネットの脇を歩いて、854m地点を過ぎて長い尾根を最後まで降りると、小屋がありました。林道を作った時の作業所と思われます。供養碑と書かれた石碑があり、裏面に施工会社の名前があったので事故でもあったのかと思ったのですが、隣には三界萬霊供養塔もあったので、よく分かりません。。付近には江戸時代の墓石もあり、石垣もあってこの付近は古くから耕作地として使われてていたようです。あとは谷を下って戻ったのですが、少し歩くと谷の南側に神社がありました。木の鳥居で立派なものではありませんが、この付近が古くから使われていた名残でしょう。川を渡る丸太が腐っていて、靴を濡らさずにはお参りできません。

山の中の林道はどこも舗装されていましたが、この谷道は一部未舗装でした。途中に閉まったゲートがあって、「私有地につき無断立入禁止」と書かれていました。Googleのストリートビューには、その手前付近までの映像が映っています。「明治百年記念造林地」という石碑もありました。この谷の名前は分からないのですが、途中に「大井谷(山郷)県行造林」と書いた杭が立っていたので、大井谷というのかも知れません。植林が美しい道でした。なお谷の南側斜面には伐採用と思われる道が尾根に沿って作られていました。

この付近には林道がたくさん作られていますが、徐々に朽ち果てているようです。しかし林道を使わないとネマガリタケと闘うのが大変でもあります。林道がはっきり見える航空写真があれば、上手に登山ルートが組めると思います。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「坂根」です。

0 件のコメント: