2025年8月31日日曜日

高坂峠へ東から旧道で上がる

 


これは山登りではなく、道歩きの記録です。県道8号線の高坂トンネルを多可町に向けて抜けて、坂を下ると「新松か井の水公園」があります。広い駐車場があっていつも車が何台かとまって水を汲んでいるようです。ここから少し下ると「松か井の水ここより2km」という看板があり、道標もあります。これらは県道8号線ではなく、旧道の道標です。ここから下向きの旧道は荒れ気味ですが、上向きにはやや狭い1車線の舗装道路が登っていきます。植林の間の道で、車は来ないので安心して歩けます。飯森山方向に延びる谷には林道の入口があり、「角シガ谷」と書いてあります。このような地名の札は他にもありました。少し歩くと高坂トンネルの上に出ます。ここは地名「荒谷」だそうですが、県道8号線に降りる道はありません。道は南向きになり、しばらく歩くと「松か井の水」の第1駐車場があります。「松か井の水」まで250mということで、250m歩くと「松か井の水 この左下」という表示があります。これがなければ気が付かないでしょう。階段をくの字に降りると湧き水がありま(写真)。2016/04/16にも来ています。播磨十水の内「落葉の清水」だそうです。堰堤の脇で、すぐ上にももう一つ堰堤があります。木陰で虫もいなくて人も来ないという素晴らしい休憩所で、しばらく本を読んでいました。


道路に戻って250m登ると狭い第2駐車場があります。ここから大量の水を汲んで帰るのは大変だったでしょう。少しで危険区間は終わり、高坂峠です。「為無縁佛供養」と天保二年の子安地蔵があります。ここから2021/11/28に歩いた作業道奥山3号線を歩きました。最初はまともな道で、真っ白になった関電の「火の用心」も2つあって、下方の鉄塔に行けるようです。しかしその先では作業道とは言えない、車は通れない状態になりました。藪漕ぎ状態のところもあり、山椒や松が邪魔です。道があっても落石注意の典型のように岩で塞がっているところもありました。しかし我慢して歩き続けると舗装道路に出ました。これは広域基幹林道笠形線で、福崎の東から延びている道です。ここではバイクやランナーと出会いました。的場山三角点に上がる付近には長い金属製のハシゴがありました。松井庄眺望駅は、木が伸びて眺望はありません。最後は県道8号線に戻りましたが、ここにある笠形線の案内図は「新松か井の水公園」の場所を間違えています。


Wikipediaには、「松か井の水」は1957年に林道工事(峠の旧道か?)で所在不明となり、1987年に治水工事(堰堤工事でしょう)の際に再発見されたとあります。高坂トンネルの開通が1984年で「新松か井の水公園」ができたのが2001年ですので、「松か井の水」が現役だった時代は短いようです。「新松か井の水公園」は「松か井の水」の下流にあるので、「松か井の水」の水も流れていると言っても良いでしょう。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「生野」です。



2025年8月29日金曜日

道谷から三久安山

 


2025/07/04に、波賀町道谷から南に歩いて三久安山に登りました。その時は県道521号線を歩いて阿舎利三角点経由で登りましたが、今回は県道48号線から尾根を歩いて行ってみました。道谷といっても、登ったのは県道521号線の西の尾根です。尾根の東に破線道があるので、48号線から橋を渡って耕作地の西を歩きました。この道は車は通れませんが、登っていくと地形図通りに平坦地があり、耕作地となっていました。小屋がありましたが潰れているものもあり、耕作地もススキが生え放題で、長い間放置されていたようでした。ここから尾根に上がるのは簡単で、気持ちの良い尾根歩きとなりました。2020/11/03の逆コースとなります。ずっと登りで、尾根は自然林でも両側の斜面は植林が多かったようです。途中で標高900m付近では東側から林道が尾根近くまで来ていました。


最後はちょっと急な登りで1012mピークに着きました。ここからも長い植林の尾根で992m地点を過ぎ、2025/07/04に通った1050m+に着きました。ちょっと西に歩くと1067mピークで、ここから南にお馴染みの長い稜線歩きとなります。最初に長い下りがあり、992mピークから1050m+ピーク、1067mピークからまた下りで、登り返して1012mピーク、さらに下って登って、少し歩けば三久安山です。登り始めて2時間ほどでした。小原三等三角点(1123.13m)があります。途中の稜線は自然林も植林も美しく(写真)、たまに藤無山も見えて、100m程度のアップダウンはあるにしても楽に気持ち良く歩けました。何度も歩きたくなってしまうルートです。山頂は水が少ないのかシダが枯れかけていました。しばらく風にあたっていました。


帰りは来た稜線を北に戻りました。登ってきた時とは逆で、急な登りは急な下りになり、長い下りは長い登りになります。疲れれば気持ちの良い林の中で休めば良いのですが、風が止まると暑くてメゲました。1067mピークから東に曲がり、1050m+から北に降りるところは登りと同じですが、帰りは少し違うルートにしようと思って、1012mピークから西に歩きました。これは最近では2024/11/09の逆コースで、ちょっとわかりにくいのですが、尾根を西に十分行ってから北に降りていくと目的の尾根に乗れました。ここはネットがあり、西側の鹿伏からの谷の斜面が伐採されています。だいぶ草が生えてきたようです。倒木があって歩きにくい尾根で、いったん降りてから植林を登ると草が茂っており、その中に道谷四等三角点(926.26m)がありました。


草叢から北に尾根を下ると、最初はシダの生えた植林ですが、すぐに歩きやすい植林になりました。ここは2020/11/03に登ってきた尾根ですが、下りでは分岐が多くて迷いやすく、GPSをしっかり見ながら降りました。793mピークまでは植林を登りましたが、ピークの北は伐採されていました。2020年とは大違いで、東に林道が降りて行っていました。少し林道を歩いてから、植林を降りました。最後はこの日最高の急勾配になりましたが、川沿いの草地に降りられました。


展望 ★☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「戸倉峠」です。



2025年8月26日火曜日

下牧谷から登った戸倉山

 


山崎町の戸倉山(宍粟50名山の篠ノ丸山)には最近では2023/03/02に篠ノ丸城跡から登っていますが、今回は歩く距離を縮めて下牧谷から歩きました。下牧谷に大倭物代主神社があります。この神社の随神門は神社から道路と駐車場を隔てたところにあって、随神門の前の道は舗装されていません。この道を南に歩くと溜池があります。ここで扉を開けて、溜池の南東側を歩くと道があります。地形図の破線道のようで、倒木もありますが溜池の奥に続いています。山のほうへは、地形図通りに上がっていく踏み跡があって、これを登りました。荒れた若い植林という感じですが、歩きにくくはありません。斜面にえぐられた溝があって、これに沿って登りました。よく見ると切った木をたくさん積んでありましたが、かなり昔のものに見えました。徐々に荒れ方がひどくなって溝もなくなりましたが、大きな問題はなく2023/03/02に通った稜線まで上がれました。


稜線を西向きに歩くとすぐに兵庫県の2級基準点のある場所に出ました。木の背が低ければ南に展望のありそうな場所です。ここからも歩きやすい道が続きました。380m地点を過ぎると宍粟市らしいきれいな植林になりましたが、472mピークの手前から少し藪がありました。棘のある枝に気をつけてここを抜けると、また道があり、472mピークには岩もありますが、問題なく歩けて、最後に植林の急斜面を登ると「戸倉山」という札が掛かっていました。山頂を示す札としては場所が変ですが、この一帯を戸倉山と呼ぶのかも知れません。ここには道標もあって、山頂へは200mとなっています。この200mが例によって大問題で、倒木とその周りの大きな草や灌木で道がよくわかりません。果敢にここを突破すると、上牧谷三等三角点(511.98m)に着きました。この山頂付近は少し開けています(写真)。


問題は下山で、2023/03/02には西に歩いて大倒木地帯で苦労しました。そこで北を降りてみようと思いました。地形図を見ると等高線の間隔はあまり狭くなく、支尾根っぽいところもあります。なんとなく地形図の神社マーク(住吉神社)を目標に降りてみましたが、広い斜面で方向が定まりません。倒木が多く、藪を避けていると西寄りの谷を降りることになりました。最初の目標の支尾根は藪で近寄れません。倒木だらけの急斜面の谷を、降りやすい所を探して降りていきました。しばらく降りると倒木が減って植林らしくなりましたが、そのまま谷を降りるのは危なそうだったので、西にトラバースして別の支尾根に行きました。ここにも倒木は多かったのですが、藪ではなく、しかも地面には登ってきた尾根にあったような溝がありました。これは作業道の可能性が高いので、この支尾根を倒木を避けながら降りました。なんとか標高差100mくらいを降りて標高300m付近まで来ると藪になりました。倒木は相変わらずあるので突破は難しく、東に降りていくと谷がありました。地形図ではわからないのですが、狭くて両側が急斜面の谷です。一度東側に渡ったものの、こちらも倒木が多くて降りにくく、結局西側の斜面を登って前の支尾根を降りました。今度は倒木も少なく、そのまま降りていって2023/03/02に通った湯塚池に着きました。堰堤の真ん中の階段を降りて、住吉神社にお参りに行きました。この神社は大倭物代主神社の御旅所だったそうで、縁のある2つの神社にお参りできました。


展望 ☆☆☆

藪山度 ★★★

地形図は「山崎」です。



2025年8月24日日曜日

登山道で登る笠ヶ城山

 


波賀町皆木の笠ヶ城山に登ったのは2012/06/02のことで、だいぶ経っているのでもう一度登ってみました。登り口は2025/05/03に皆木三角点から降りてきた所で、「笠ヶ城山上野登山口」となっています。林道を登って行くと谷沿いになってユンボがありました。谷の東側の斜面は急斜面で道があるようなないようなで、ここに降りてくるのはやめようと思いました。ユンボの先の林道も草で覆われていましたが、問題なく歩けました。登っていって林道が水平に西向きになる付近に登山口がありました。ここでは急斜面をロープを伝って登れば笠ケ城山、西はモミジ谷方面となっていましたが、他の道標では左に大谷登山口方面へ、右には峠登山口へ、となっていました。ここからいきなり登るのは急斜面すぎると思ったので、林道を西に歩きました。次の道標は大谷登山口が下で、モミジ谷と観音堂は東、笠ケ城山は上となっていました。モミジ谷が謎なのですが、ここから斜面の登山道を登りました。仙道だった道のようでしたが、楽にすぐに600m-の鞍部に着きました。鞍部なのでどちら側にも登れますが、まずは南寄りの斜面を登りました。少し登ると岩が増えますが、すぐに650m+の山頂に着きました。クサイソ山の札がありました。また鞍部に戻って、急斜面を北に登りました。こちらも岩が増えてきますが登山道があってロープもあり、笠ケ城山の山頂に着きました。笠ケ城三等三角点(668.85m)があります。伐採されていて北側は展望があります。


山頂からはさらに東から北に歩きました。次の660m+ピークには「観音屋敷」というプレートがあって、観音堂の跡のようです。説明板によると観音様は皆木に降ろされたとか。この先には峠登山口への道標もあります。どうやら登ってきた登山道が大谷登山口からの登山道らしく、皆木からは谷沿いの道です。後で登山口を見に行ったところ、皆木登山口となっていました。最初に見た登山口は峠登山口コースの登山口ですが、そちらの入口は上野登山口でした。名称が混乱していますが、要は登山道は2つあるということです。今回は2012/06/02と同様に北に歩きました。するとすぐに峠登山口への道標がありました。なるほど最初に見た登山口からは近い場所ですが、さらに尾根を北に歩きました。自然林や植林が気持ち良く、アップダウンも少なく楽に歩きました。ちょっと急斜面があって、それを登ると690m+ピークで、ここは2025/05/03にも来ています。ここからその時のルートを逆に歩いて下山しました。


気持ちの良い尾根で、道もあってピークを巻いているところもありました。どんどん南に降りていき、660m+ピークでは2025/05/03のルートに従って東寄りに進み、南に降りました。この付近は鉄穴流しの跡で変な地形になっています。はっきりした道もないので、歩きやすいところを歩いて降りました。そのまま南に降りるつもりだったのですが、楽な方に行くと西寄りの谷を降りることになりました。変な地形に気を取られて降りていくと、結局谷を降りることになりました。行き先は最初にユンボから見た歩きたくない谷になりました。植林を降りていき、ススキをかき分けて道らしきものに出ました。これで降りられるかと思ったら、金網があって降りられなくなりました。この金網は堰堤で終わっており、堰堤の上の扉には鍵がかかっています。しかたなく堰堤から飛び降りて斜面を登って道に出ました。この道は川の東側でどこかで川を渡る必要があったのですが、堰堤のすぐ下に川を渡るための階段などがあったので、それを渡って西側に渡り、ススキの中を降りました。途中にあった説明板には徳長川砂防堰堤と書かれていました。ススキの原っぱを降りて、登山口に戻りました。


展望 ★☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「音水湖」です。



2025年8月17日日曜日

北から登る成卜三角点

 


神河町の長谷の西にある山の上の成卜三角点(なんと読むのでしょうか?)には、何度も登っています。今回は地形図を見ていたら山頂の北に通信塔のマークがあり、航空写真にもなにやら写っているので、これを見に行くことにしました。登り口は長谷ダムの近くのログハウス村です。目的の尾根の先に行くと、道路脇にコンクリートの法面があって登れません。しかし少し東に下っていくと、法面の切れたところに登り口があり、ここから仙道がありました。急な斜面を西寄りに登っていくと植林に出ました。ここからしばらくは急斜面の植林登りですが、標高450mを越すと一息つけました。その先も地形図通りに急斜面と平たい場所が繰り返すので、休み休み登りました。標高580m付近で林道に出会いました。これは以前に下山した林道なのですが、それに気づかずにさらに登りました。岩が増えてきますが、邪魔になるような大岩はありません。そして航空写真にも見えている伐採地があり、シダの中を登ると反射板がありました。通信塔ではなく反射板です。ここからは長谷ダムがよく見えるので(写真)、銘板は見つけられませんでしたが関電が設置したものでしょう。


反射板は標高730m付近なので、さらに登りが続きます。伐採地があって赤い「火の用心」の札が立っていました。以前にも見て、付近に送電線はないので不思議だったのですが、反射板への道標でした。さらに西に歩くともう一つ「火の用心」があって、そこからシダ藪を登ると低い松の間に金属プレートの成卜四等三角点(821.42m)がありました。


山頂付近をぶらついて、南の836mピークまで植林を歩きました。植林以外は藪もありますが、風があれば快適です。836mピークの手前の北の暗部では南から来た林道が東西に分かれています。この付近は何度か来ており、林道で降りるなら東に行くのが正解だったのですが、何も考えずに西側の林道を歩きました。成卜三角点のあるピークの西側を巻いていき、しばらく行くと「火の用心」が立っていました。あまり気にせずに林道を歩いているうちに、このままだと上部調整池に行ってしまうことを思い出しました。2022/04/02にこの林道を歩いています。そこで、「火の用心」が太田ダムから反射板を見に行く巡視路だと思い当たり、引き返して巡視路を歩いてみました。林道脇の「火の用心」から成卜三角点には登らず、斜面に道があります。流されている部分もありますが、途中にも「火の用心」を見つけてこれが巡視路だと確信しました。地形図には山頂から北に破線道がありますが、これは見つからず、じっさい2021/09/26には破線道と同じ谷を降りていますが危険な谷でした。林道を降りるなら2021/10/16と同じように東に行って林道カクレ畑線に出ればよいのですが、大回りなので「火の用心」に従って反射板に行き、尾根を下って林道カクレ畑線に出て下山しました。


林道を降りきった付近でサルの群れを見ました。2021/10/16には山頂付近で駆除をしていましたが、じっさいにサルが生息していました。あまり人のいない別荘地ですが、ゴミを漁りに降りてくるのかも知れません。なお、桜の名所でもある関電のPR施設は2年前に閉鎖されていました。


展望 ★☆☆

藪山度 ★☆☆

地形図は「長谷」です。