厳密に言えば二ヶ坂には行っていませんし、歩いた尾根はほとんどが西脇市と加西市の境界でしたが、ややこしいことは抜きにしましょう。この尾根は西脇市水尾町と加西市大工町の間の低山です。藪がきついことを予想して行ってみました。
当然二ヶ坂から歩き始めようとしたのですが、作業所があって何かしていたので、少し東に行って溜池の付近から歩き始めました。溜池に害獣避けの金網の扉があります。この先は関電の巡視路で、プラ階段を登ると播磨線一三九鉄塔に着きました。明楽寺の方向が見えますが、尾根に登るには鉄塔の手前を曲がる必要があります。ここは道はありませんが、さして歩きにくくもなく、ちょっと急斜面を登ると主尾根に出られました。まず西の方向に歩いて、二ヶ坂のすぐ南のピークまで行き、さらに南西のピークにも行きました。この付近はシダで覆われている所が少しありますが、さほど問題はありません。
尾根を東に引き返して、鉄塔から登ってきた所から一度鞍部に降りてまた登って、尾根を南東に歩きました。少し歩くといきなり未知の終点に出ました。階段用と思われる丸太(模造品)が積まれていました。ここからは遊歩道で、南に歩いて宇仁山三等三角点(254.61m)に着きました。大柿さんの2004年の赤札が下がっていました。南に向かう道はここで終わっていますが、東へ行く道がありました。未舗装ですが幅が広く、あまりに良い道です。ピークは巻いて行く時もありますが、ピークに登る道も作られています。次の250m+ピークでは南方向の展望がありました。次の南の尾根への分岐には「砦跡 愛宕社」という道標がありました。砦跡は歩いてきた方向なのですが、どこが砦跡なのか分かりません。ここには「森林ボランティア活動支援事業 平成27年2月25日」という杭が立っており、なるほど新しく整備された遊歩道のようです。
この後も良い道が続き、次の250m+ピークには立派な石のベンチがありました。ここまで運ぶのは大変だったでしょう。ここは北側の展望があります。その先には「小池・東池へ」という道標のある階段があって、南の溜池に降りられるようです。北向きは「水尾道へ」となっていますが、この遊歩道には北に降りられる道はなかったように思います。北側の水尾町の山も木が切られて道が作られているので、いずれ繋がるのかも知れません。この先も整備された道が続き、愛宕大権現を祀った愛宕社に着きました。ここは南向きに展望があって、平成25年に「大工町まちづくり応援団」の作った案内板があります。淡路島まで見えます。愛宕社は、きわめて小さなものです(写真)。簡易トイレを過ぎてさらに東に歩くと、道は狭くなって倒木もありますが、問題なく歩けて、奥山寺四等三角点(260.17m)に着きました。
三角点の東の、地形図で北から破線道が来ている所には切通しがあり、かつては石仏だったかも知れない石が置いてありました。この付近も歩き易く、快調に歩いていると、南側に広大な採石場が見えてきました。257m地点からよく見えますが、足元はとんでもない崖となっています。幸いに尾根を歩けば採石場の崖に近づくことはありませんが、少しシダが茂っている場所がありました。この採石場は砕石工場となっているようで砂が尾根上まで風で運ばれて来ていました。採石場の奥にも切通しがあり、昔の峠のようです。ここからさらに東に歩くと、北側に鉄塔があり、尾根道は巡視路となります。南の286mピークに繋がる尾根に乗ると、「芳田に下山道」「頂上まであと1,000m」という標識があり、ここからは角尾山の登山道でもあります。角尾山に繋がる尾根へは斜面をトラバースする巡視路があり、トラロープや金属の階段もあります。尾根の鞍部には紅白の播磨線一四七鉄塔が立っています。ここから角尾山までは整備された登山道ですが、ロープを伝って急登する場所もあります。
角尾山山頂には熊ノ尾三等三角点(343.66m)があり、360度の景色が楽しめます。前回来た時もそうでしたが、今回も風が冷たく、あまり長居はできませんでした。地形図では角尾山から野間川沿いに降りる道が東と西にあるのですが、どうみても藪としか思えないので、無理はせずに来た道を戻り、「芳田に下山道」から下山しました。この道はすぐに地形図にもある幅の広い道路に出ます。この道路は未舗装ですがガードレールもしっかり付けられていて、車で上ってこれると思います。これを辿って岡崎町に降りられました。
最高点の角尾山でも標高は350mに達しない、低山の尾根ですが、その割にはシダ藪にも悩まされず、灌木もさほど密集して生えていません。昔から里山として使われてきた山なのだろうと思います。
展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「西脇」です。
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