2014年12月3日水曜日

篠ヶ峰南西の尾根

多可町と氷上町の間に位置する篠ヶ峰からは、いくつか尾根が延びていますが、そのうちの一つは南西から南に伸びて、これら2つの町界となっています(正式には多可郡多可町と丹波市氷上町の境です。さらに南に行くと、丹波市山南町となります)。この長い尾根を歩いてみようと思いました。登り口は、2014/11/22に降りてきた山南町西谷にしました。

花の苗を作っているビニールハウスの前にある「台風12号による災害のため通行不能」と書かれた害獣避け扉を開けると、いきなり道がふた手に分かれています。左は大海山の南の牛坂峠を越して牧野方面に行く道です。山南町小畑に近い道路沿いに「牧山の牛若さん」という説明文が立てられており、牧山(山南町側)と牧野とは交流があったようですが、牛坂峠から西側の道は消えてしまったようです(2013/01/26)。今回は北側の道を選びました。しばらく舗装道路を歩いて行くと、「右をみさか 左かはさか」と書かれた石の道標があります。「をみさか」は大海坂、「かはさか」は樺坂でしょうか?「かはさか」の方向には人家がありますが、ここは「をみさか」に向かいました。この道は兵庫県道293号門村山南線ですが、「コバトコ」と書かれた青い標識(地名らしい)のある、かつて祠があったらしい場所から先は、道が怪しくなりました。土砂崩れなどで埋まっている所があり、気を付けないと迷ってしまいます。それでもかつての道の跡は確かにあり、それを辿って登って行くと、峠の手前にお地蔵様がありました(写真)。ちゃんと屋根も架かっていますが、石に刻まれた文字はほとんど読めません。

さらにちょっと登ると、赤い「火の用心」の立っている峠に出ました。ここから北に歩きましたが、この主尾根は関電の保守路となっていますから、よく整備されています。まず播磨中央線66鉄塔がありました。多可町や、多可アルプスが見渡せます。ここには小野山四等三角点(482.58m)もありました。近くには共同アンテナの残骸もあります。この先も落ち葉を踏みながら歩ける気持ちの良い尾根で、十分な幅の切り開きがあります。播磨中央線67からも多可町が見渡せます。そのうちに播磨中央線は東に行ってしまいますが、歩き易さは変わりません。552mピークを過ぎ、530m+ピークの次の鞍部には、多可町側から道が上がってきているようです。この付近の木には、「キ」のような赤い字がペンキで書かれています。キの横棒の本数が木によって違っています。この先は長い尾根歩きで、594mピークを過ぎ、切り開きは狭くなりますが、藪にはなりません。小屋ケ谷四等三角点(655.51m)は、なぜか西寄りの斜面にありました。そして691mピークを過ぎ、篠ヶ峰の通信塔が見えてきて多可町地籍調査の地籍図根三角点を過ぎ、鞍部に降りると西側から林道が登っていました。斜面を登ると奥多々良木線36鉄塔が立っていました。尾根上にあるので送電線が低く、手が届きそうでした(届きませんが)。

この鉄塔の前の鞍部では、東の谷に降りて地形図の破線道で帰ることを考えましたが、破線道が存在するか確信がなかったので、谷の奥を回ることにしました。関電の37鉄塔への巡視路も尾根を回っています。道は落ち葉が気持よく、文句ありません。急坂を登ると「火の用心」が3枚も立っている地点に出ました。2013/04/08に来た道を逆に南に向かいました。黒いプラ階段が続く巡視路で、奥多々良木線37鉄塔に出ました。この先も岩屋山方面に向かいましたが、徐々に車を置いてきた西谷からは外れていくので、途中で意を決して南西の尾根を降りました。地形図では距離も短く勾配も大したことはないのですが、まっすぐは降りられず、作業道を探して南の谷に出てから破線道のある谷に降りました。この付近の谷は倒木で埋まっているわけではないのですが、それでも谷は歩けません。幸いにして谷の西側に小道がありました。斜面に付けられているのでいかにも崩落しそうですが、意外としっかりと続いており、谷に岩が突き出ている場所では上の方を越えています。地形図で見ても谷ではなく斜面に描かれていて変だと思ったのですが、実際に谷よりはかなり上の斜面に付けられていました。とはいえ荒れた道であることに違いはありません。最後は地形図に水色の川が描かれている付近で一旦急斜面を谷に向かって降りなければならなくなりましたが、谷に降りる前に再び斜面に道があり、川沿いに歩けるようになりました。この付近でも崩落はありますが、道があるだけありがたいと思わねばなりません。地形図の実線道に出ると、そこからは林道となりました。

多々良木線36鉄塔の手前から谷に降りても、おそらく小道があったものと思います。それが正解かどうかは、分かりませんが。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆
地形図は「丹波和田」です。

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