2017年12月17日日曜日

釜坂峠

釜坂峠は播磨と美作を結ぶ重要な因幡街道の峠として知られています。現在は県道240号線が、昔とは違う場所を通っていますが、「播磨の峠ものがたり」122ページを参考に、まずは旧道を歩きました。北の美作側は宮本という村ですが、宮本武蔵の生誕地ということで、智頭急行にも宮本武蔵駅があります。資料館から歩き始めると、宮本武蔵の生家とか墓とか武蔵神社があり、それを過ぎると釜坂峠への登りになります。まだまで竹馬の友の墓とか名所が続きますが、壊れた小屋があったり、景観はよろしくありません。壱貫清水という湧き水まで来ると、道は未舗装になり、幅も軽トラ1台分になりました。しかし歩くには問題なく、軽快に峠まで上がりました。説明板には50ccのバイクでは無料とありましたが、軽トラなら大丈夫そうです。

峠には竹林があり、小屋(お通茶屋)があります。小屋の裏の斜面に峠のお地蔵様(たて場地蔵尊)が少し傾いて置かれていました(写真)。播磨側も未舗装ですが、轍があるので車の往来もあるのでしょう。家があったのですが、屋根が地面近くだったので潰れたようです。ちょっと岩が転がっている道を南に降りました。播磨側に降りて気付いたのは、こちら側には案内板がないことです。登り口の表示もなく、見えにくい所に小さな石仏があるだけで、冷たく扱われています。

播磨側(兵庫県側)の釜坂の集落では、鳥取自動車道を潜り、県道240号線に出て、東中山から県道の峠へ歩きました。大型車通行不能の表示があるように、舗装されてはいますが、登ると徐々に道が狭くなります。一番狭いのは峠を過ぎた岡山県側で、すれ違いは軽自動車でも無理です。カーブなのでカーブミラーが命です。

峠からは県境を西に歩きました。県道の峠は切り通しなので、兵庫県側から植林の作業道を登りました。ススキに覆われた道ですが鉄の手すりがあって急斜面を楽に登れましたが、植林の下で終わってしまいました。あとは無理やり急斜面を登って県境の尾根に出ました。木が疎らで、落葉をサクサクと踏んで歩けます。ただし複雑に曲がりくねった尾根なので、GPSが役立ちます。特に目立った目標はありませんが、北に400mピークまで行きました。はっきりした道やマーキングはありません。ここからさらに県境を歩いて旧道の峠にも行けそうでしたが、そちらへは行かず、宮本の方へ行きました。途中で下の方の尾根が見えなくてちょっと分かりにくい場所がありましたが、そこを過ぎれば気持ちのよい植林でした。最後は人家を避けて早めに墓所へ降りましたが、尾根の先は非常に急だったので大回りしました。

展望 ☆☆☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「古町」です。

0 件のコメント: