2015年8月15日土曜日

鳥ヶ乢から登る荒尾山

以前(2011/7/31)に波賀町齋木の前地から荒尾山に登ったことがありますが、その時は登山ルートを無視して746m地点を経由して登りました。今回は鳥ヶ乢近くから登ることにしました。

鳥ヶ乢トンネルの上の旧道に登って登山口を探そうと思いました。しかし国道429号線を歩いていると夏の日差しは朝といえども強く、道を歩くのは消耗するので、旧道に入る前に植林の林に入ることにしました。登りやすそうな場所を探して植林に入ると、日差しはなく風があって、快適でした。ただし植林は急峻なので作業道を探して辿りました。すぐに尾根に出て登り始めましたが、周囲の地形はやけに起伏が大きく、かんな流しの跡のようでした。ちょっと登ると林道に出会いました。そんなに立派なものではなく、未舗装でした。さらに尾根を登る道があり、これで登り続けました。かんな流しの跡が目立ちますが、そのうちに塩ビパイプや白い木の箱(中にはケーブルの束と除湿剤)などが散見されるようになりました。パイプが導水管として斜面に置かれている場所もあり、なんらかの水利事業が最近行われたようです。この付近は美しい植林です。主尾根を登り、荒尾四等三角点(811.28m)には細尾山と書いてありました。なんと2015.08.15登頂記念のプレートがありましたが、私が登ったのと同じ日ですね?

ここからは登山コースの尾根を歩きました。さすがに歩き易く整備されています。だいたい東側が植林、西側が自然林という場所が多いようです。植林は美しく、下草はなく、風があって文句のない山登りとなりました。ただし勾配は所々けっこう急です。展望もたまに木の間から日名倉山が見える程度です。標高差200mを50mずつ4回にまとめて登るようなものでした。最後は少し岩が多くなり、荒尾山(1108m)に着きました。三角点はありません。標識には植松山90分、大甲山30分と書いてあります。

大甲山への道は、間違えずに尾根から降りれば問題ありません。ちょっと野尻方面が見え隠れしする尾根を素直に歩けば、大甲山(おおこうざん)に着きます。斉木三等三角点(1035.37m)があります。伐採してありますが木があって齋木付近は見えず、遠景に黒尾山や日名倉山が見えます。下山はまずそのまま尾根を下りました。広い植林の急斜面の尾根ですが、ジグザグに登山道が付けられています。赤テープのマーキングを辿ると、ちゃんと登山道で降りることができました。ひとしきり降りると行者山への分岐があります。前回はここから東に744m地点の方向に折れて、行者堂を見に行ったのですが、今回は真っ直ぐに降りました。こちらも気持ちの良い自然林の林で、木の間隔が広いので気持ち良く歩けました。その下には行者登山口への道標がありましたが、これは無視して登山道ではない尾根を降りました。自然林ですが岩が増えてきて、急勾配もあります。そして周囲が植林になると、またかんな流しの跡になりました。かんな流しを行った後で木が植えられて植林となり、枝打ちした枝が積み重なって落ちています。さらに何度も土石流があったようで、岩がたくさん転がっていますが、地形は変わっていません。不思議な形に土が盛り上がっており、これがあちこちにあります。間は幅10m程の深い溝になっていて、歩くのも大変です。こんな斜面を標高差で100m近く降りると、林道に出ました。未舗装ですが、立派なものです。最初は林道で帰ろうと思っていたのですが、日差しがきついので更に森の中を歩くことにしました。林道の南側もかんな流しの跡地です。急斜面を降りて行くと、田んぼが見えてきましたが、柵があることに気がつきました。柵に出口があるようにも見えたので行ってみると扉がありました。頑丈な柵なので扉を見つけないと苦労しただろうと思います。かんな流しの結果できた棚田と集落を抜けて、429号線まで戻りました。

最後の林道以降は蛇足ですが、登りでも下りでもかんな流しの跡地を見ることができて、興味深い山歩きとなりました。もちろん山頂での涼しさも最高でした。この日は姫路では31度、山頂では21度でした。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「音水湖」です。

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