2013年5月3日金曜日

南西の尾根から登る一山

いろいろな方角から登れる一山ですが、今回は南西の尾根から登ってみました。国道429号線を西から登っていくと、水谷の集落の先で通行止めになっていました。3月に来た時に3月25日まで工事通行止めとなっていたのですが、今日は6月30日までになっていました。車をとめて国道を歩きましたが、車の通っていない国道は一車線しかなくても安心して歩けます。551m地点の近くで国道がヘアピンしている所で北側の小川を渡って植林を登り始めました。

植林の尾根なので急勾配でも安心して登れます。610m+付近でちょっとピークがあり、少し降りてからまた急勾配です。岩も多少あります。南側は植林ですが、尾根は自然林となりました。801m地点も小さなピークで、さらに登ると平坦になって北側の展望が開けました。北の谷(帰りに通ることになります)の奧は伐採されていますが、地形図のような道は無く、荒れている様子が分かりました。ここからは植林で切り出し作業に使ったらしいワイヤーがたくさん残っていました。その先の尾根にはネットが張られており、北側は伐採されているのですが枯れた笹などが多くて歩きにくく、南側は荒れた植林です。890m+ピークを過ぎると一旦降りて鞍部を通ります。この付近は地形図でも南側に実線道がありますが、木材の切り出しが進んでおり、「働く車」を見ることができました。歩いている尾根には「間伐展示林」の札が立っていました。植林を登ると、ようやく開けた場所に出てきました。まだ落葉樹は新芽が出てきただけなので陽当たりもよくなりました。標識があり、この尾根は高野峠からの登山道のようです。そして一山の山頂に着きました。水谷三等三角点(1064.43m)があります。周囲は伐採されているので、360度に近い展望があります。阿舎利山、三久安山、藤無山はもちろんのこと、暁晴山や段ヶ峰、三室山から氷ノ山などなど、北播磨の山の多くが見通せます。

下山は西に向かいました。不思議な形に枯れ木が組んであるモニュメントみたいなものがあり、そこから先の斜面には笹が茂っています。しかし笹の背が低いので、倒木やネットに気を付ければ急勾配でも楽に歩けました。やや北側の落葉樹の林の方へ降りて行くと、林の中に岩が固まって転がっている斜面がありました。ここだけにこんなにたくさん集まっているのは不思議でした(写真)。いわゆる岩塊流でしょうか。ここを抜けると植林で、その下は伐採地でした。伐採地はネットで囲われているので、とりあえずネットの北側を降りましたが、途中でネットの壊れたところから伐採地に入りました。しかしネットには出口が少なく、下まで降りても伐採地から出られるかどうか不安だったので、再び北側の植林に出ました。そのまま谷底の渓流まで降りましたが、谷底は狭くて歩けないので、結局渓流に沿って植林をトラバースして歩くことになりました。さほど急斜面ではないのでそんなに困難ではなかったのですが、結局伐採地の下に出て、最後はネットの壊れているところから伐採地に戻り、作業道を歩きました。これが地形図の破線道に相当するようでした。どうやら最初から伐採地の南側の植林を降りるのが正解だったようです。そのまま林道を歩いて国道429号線まで戻りました。この付近の植林(有ケ原国有林だそうです)は、一山の西側の尾根から見るととても美しかったのですが、それは若い木が多いことが理由のようでした。比較的背が低く、枝打ちしていない木が多く、よく茂っています。枝打ちされ間伐の済んだ背の高い植林も美しいものですが、低く密集して茂った植林も良いものです。

4時間ほど歩きました。一山の展望の良さは抜群ですが、禿げ山というのも寂しいものです。付近では伐採が進んでいますが、その後の植林は行われていないことが多く、山肌の見えている所が増えています。この先どうなるのか心配です。

展望 ★★☆
藪山度 ★☆☆
地形図は「音水湖」です。

0 件のコメント: