2010年12月1日水曜日

三久安山


普通の登山コースで三久安山に登ってみました。宍粟市一宮町三方町から公文川を遡り、千年水を通り過ぎ、溝谷集落を抜けて舗装が終わると、林道には柵が置いてあります。「勝手に入って事故があっても知らないよ」と書いてあるだけで、どけて車を進めることもできましたが、心配なので車を置いて歩き始めました。

犬も歩けば棒にあたるで、大正時代の石仏を見つけたり、蓮花滝の説明書きを読んだりできました。この蓮花滝のところは、地形図では破線道との分岐なのですが、破線道の方向の谷を見ても堰堤があるだけでした。堰堤の向こうに滝があるのかも知れません。林道は徐々に勾配がきつくなります。林道で150m程の標高を登り、ようやく[1]にある登山口の蓮花岩山隧道(昭和52年11月建設)に着きました。右手の谷に入ると、最初は倒木が多くひどく荒れていますが、しばらく登るとピンクのマーキングがあり、谷を西に渡るようになっています。ここから稜線に出るまではひどい急勾配です。マーキングはありますが、とにかく木につかまれるコースを選んで登るしかありません。稜線に出でもマーキングは続きます。

この先の尾根歩きは、急勾配ではありますが下草が無くて楽でした。雑木林を1時間近く登ると、標高900mを越して主尾根に出ました。近畿中国森林管理局のピンクのbiodegradable plastic tapeが木に巻き付けてありました。気分良く尾根道を歩くと、南北に遠くまで展望が開けます。正面の三久安山から、歩く予定の南の尾根まで見渡せます。快晴の日の山歩きは気分が良いものです。草の生えているところもありますが、道はしっかりしており、気分良く、それでもかなりの道のりを歩いて、三久安山山頂に着きました。小原三等三角点(1123.15m)があります。ここの碑には「さんきゅうあんさん」とふりがなが振ってありますが、「みくやすやま」ではないんですね?

下山は南の尾根です。植林を降りると、いきなり阿舎利山にもあるような道しるべがいくつかありました。音水湖への下山コースもありますが、「一宮町溝谷」へ向かいました。次に出会った道しるべ群には、「ハシゴへて林道」もありましたが([1])、「林道奧へ」へ進みました。この尾根も東側に展望があって良い感じですが、だんだん藪っぽくなってきました。突如尾根の真ん中に巨大な岩が現れてびっくりしたり、それなりに楽しめます。1019mピークはどこだったか分からず、旧町界の阿舎利山に向かう尾根を歩き続けると、東側の尾根が伐採されているのが見えてきました。ここでよく観察すると、前回蓮花三角点から阿舎利山を目指したとき(2010/11/23)に見えていた伐採地のうねうねとした線が、ネットであることが分かりました。伐採地を黄色いネットで二重に囲んであるのです。

この付近の尾根は藪に加えて古いネットもあって歩きにいのですが、東側に一応は踏み跡があります。これをたどって南に進むと、新しい三角点がありました。金属プレートの三久安東四等三角点(932.28m)です。ここまでずっとピンクのマーキングがあったので、ここでもそれに従って進むと、西の音水湖に向かう尾根に降りて行ってしまったので、三角点に戻って更に南に進みました。こちらの尾根も伐採地で、黄色いネットで二重に囲まれています(写真)。中に入れないか入り口を探したのですが、見つかりません。なんのために囲んであるのかも不明です。しかたなしにネットの外を歩いて降りましたが、足もとが非常に悪くて困りました。

地形図上では、林道の終点からは谷沿いの破線道があり、蓮花滝の説明板のあるところまで真っ直ぐに行けます。しかし谷に降りてみると荒れており、歩ける状況ではありません。急がば回れと判断して、林道を歩いて帰ることにしました。車まで戻るには70分ほどかかりましたが、この林道は眺めが良く、最近の伐採活動のせいか荒れてもおらず、気持ちよく歩けました。

最後の伐採地を見に行ったのは、阿舎利山にいく時に遠くから見た不思議な囲いを確認したかったからです。素直にハシゴ経由で下山するのが正解でしょう。

展望 ★★★
藪山度 ★★☆
地形図は「音水湖」です。

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