2009年8月20日木曜日

西から登る水剣山

宍粟50名山の一つ水剣山は、南の大谷から登るのが普通です。以前に梯から北に歩いて北東から登ったこともありましたが(2008/08/09)、今回は西から登ってみました。

水剣山の西には伊沢川が流れています。山崎町中野の付近から水剣山に向かって谷があり、明延という集落があります。ここを通っているのが明延林道で、これを遡れば水剣山の近くには行けますが、深い谷底で終わってしまうので、伊沢川沿いの林道の起点近くから南側の尾根に登ることにしました。この付近は丈夫な鹿避けの金網が建てられており、簡単には山に入れません。林道沿いに歩いて金網を観察し、扉を見つけて急斜面を登り始めました。これは尾根の端の北向きの幅広い尾根でした。最初は急勾配の植林で木に掴まらなければ登れませんが、尾根に出れば楽になります。

444mピークは雑木林、時々南側の展望がありますが、後は長い尾根歩きです。水剣山までは標高差650m以上ありますので、尾根が長いほうが登山としては楽なはずです。しかし標高600mを越した辺りで異変が起きます。背の高い草が生い茂っています。これは植林が台風で倒れた跡らしく、足元には倒木が転がっていますが、草で隠れてよく見えません。危険とは知りつつ倒木の上を歩いて通り抜けました。

650m付近に来ると植林が復活します。北側の谷から道が上がってきて、赤いテープのマーキングが目立つようになります。この先は急斜面になり、750mの主尾根に達します。これは水剣山の西尾根で、すぐ南に766mピークがあります。水剣山に向って、北に尾根を辿りました。

小さなピークに登って降りた後、山頂に向かっての急登になりました。以前に東尾根から水剣山に登って西尾根経由で下山したときに、逆コースは大変だろうなと思った覚えがあるのですが、そのコースですから楽ではありません。何度か休んで、ようやく蔦沢三角点のある山頂に着きました。登山開始から3時間でした。

下山は北側の尾根を通ることにしました。北西ピーク(870m)を過ぎて、真っ直ぐに北に向かいました。まずまず歩きやすい雑木林の尾根でしたが、降りて行くと最後に藪に突き当たりました。藪をくぐり抜けて降りて行くと、視界が開けて正面に黒尾山が見えました。さらにもう少し降りてから、これが東に向かう尾根であることに気がつきました。結局登り返して、北に向かう尾根を見つけ、759mピークに向かいました。この部分は非常に分かりにくいと思います。

759mピークからは北西に尾根を降りました。この尾根の先にある740m+ピークまでは、雑木林です。この740m+ピーク付近で、非常に大きなキノコを見ました(写真)。40x30cmくらいの大きさだと思います。この地点からは西に延びる尾根を降りましたが、途中で尾根がはっきりしなくなりました。最後は植林になったので、適当に降りて行きましたが、谷に降りると倒木で埋まっていて進めなくなる可能性があるので、明延の集落に降りる尾根に乗るように斜面を横切りました。最後は落枝で埋まった歩きにくい植林の中を通って、明延に出てきました。下山も3時間近くかかりました。

あとは林道を歩いて下まで降りましたが、道沿いに加圧ポンプ場が二つあり、どちらも別荘か教会のような建物なのが印象的でした。

水剣山はどこから登っても険しい山だというのが感想です。しかし、だからこそ登り甲斐のある山だと思いました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★★

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