2007年12月16日日曜日

角亀トンネルから田幸山

播磨新宮から国道179号線を西に進むと,国道は相坂峠という峠を通りますが,これが栗栖川(揖保川の支流)と角亀川(千種川の支流)の分水嶺です。角亀トンネルはこの少し南の,栗町と角亀の間の分水嶺を通っているトンネルです。播磨科学公園都市の東側の入口となっています。科学公園都市の整備に伴って,旧来の角亀トンネルの他に,もっと真っ直ぐ走れる新角亀トンネルが造られました。この付近から東側の田幸山までは尾根がつながっており,これを登ってみました。

地形図を見ると,新角亀トンネルの西側から破線道が尾根に登っています。歩いてみると,これがこの峠の旧道であることが分かります。尾根を越えるところには切り開きがあり,両側には石垣があります。尾根の付近から北に分岐があり,これは貯水タンクに行っています。田幸山に向かう尾根に乗るには,峠の付近から植林を無理矢理登ることになります。どこから登るのが正解かは,よく分かりません。切り開きの所からでも登れますが,急斜面です。私は少し南に降りたところから登りましたが,伐採した細い木がたくさん転がっていて,登りやすかったとは言えません。

とにかく尾根に出ると,これは快適な道です。ところどころ尾根道は消えますし,踏み跡は植林に行きがちなので藪を通ることもありますが,大半は落ち葉のカーペットの敷き詰められた尾根道です。481m地点まで,時々迷いましたが,倒木が少ないのでストレスの少ない山登りでした。この後,田幸山の頂上までも,落ち葉の散歩道,というのは言い過ぎにしても,雰囲気の良い山です(写真)。ただし道は必ずしもはっきりしておらず,杭などの標識を頼りに歩くと山から降りそうになることもあります。

田幸山の頂上にある三角点は西栗栖(446.3m)です。ここにはNHKの大きなパラボラアンテナもあります。どうやって機材を運んだのでしょうか?さて,ここから下山するルートはいくつかあります。一つは北の田幸の砂防ダムに向かって山林を抜けて降りる激下り([1])で,以前に一度降りたことがありますが,木に掴まりながら降りるので腕が痛くなります。一方,南側の尾根を伝っても降りられそうですが([2]),田幸山の南の麓には播磨道が張り付くように走っており,下手な場所に降りると播磨道で行く手を遮られそうです。そこで,無理はせずに時間は掛かっても良いから地形図にある林道を降りようと思って東に進んでいると,いきなり地形図にはない新しい林道が現れました。しかも尾根を横切って南に進んでいます([2])。あまり何も考えずに,これで南側に降りられると信じて南に進むと,何やらハバタンの絵の描いてある看板が立っています。そうです,まだ工事中なのでした。

工事期間は平成20年2月29日までとなっているので,果たして山を降りるところまで工事が進むのかは定かではありませんが,とにかく現在はあまり工事は進んでいません。しかし,降りられると信じて山の南側まで来てしまったので,戻る気にはならず,林道の先を進んで南に降りることにしました。正面には三濃山の東にある防衛庁の赤白の高い塔が見えています。林道は尾根沿いに進んでいるのですが,道のできていない先の方はかなりの急斜面です。しかも岩が多く,一度は岩の上に出てしまい,降りられなくなってしまいました。結局大回りして林の中を木に掴まりながら降りました。降りた地点は,播磨道が三濃山トンネルの方に曲がる地点よりも東側で,水のない川を渡って道路に出ました。

林道ができれば山頂へのアクセスはとても良くなりますから,角亀トンネルからも安心して登ってこれるようになります。とにかく落ち葉の楽しめる山でした。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★☆

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