2018年2月24日土曜日

和気の石仏山から城山・衣笠山

山陽自動車道を東に向かって走ると、和気ICを過ぎた付近の左手に、斜面にジグザグの登山道が見えます。その上には送電線の鉄塔があるので保守路だということは分かるのですが、あまりに明瞭な登山道なので、いちど登ってみたいと思っていました。今回はその思いを叶えてみました。

和気ICから山陽道沿いに東に入ると、溜池があります。その北側に道があり、害獣避けの扉を通ってさらに東に行けます。この道は山陽道の保守路に繋がっています。溜池付近の北側にはJRの送電線があって、溜池の東の森のなかには「万富~三石39」鉄塔がありますが、あまり高くないので木が成長したら困りそうです。そのすぐ先に北に入る道があり、入口には中国電力岡山電力所による「お願い」の札が立てられています。ここからは期待の尾根登りです。見て分かる通りに良く整備された道で、急勾配の尾根をぐいぐい登れます。小石が多くて少し滑りますが、特に登りにくくはありません。途中で山陽自動車道の写真を撮りました(写真)。登り切ると南津山線18鉄塔がありました。

今日の目的はこれで果たせましたが、山歩きはこれからです。保守路を歩くと次の鉄塔への分岐がありますが、ここは右への道(地形図の破線道)へ向かいました。鞍部に出ると西の260m+ピークへ行く道もあったので、ちょっと行ってみましたが、広々した藪でした。破線道は鞍部で下へ行ってしまうので(ここには「備前周匝線19」の立て札が倒れていました)、そのまま斜面を登ると道標があり、左が「吉永・向山」右が「石仏三角点へ」下が「日室・本荘小学校へ」でした。向山の方へもちょっと行ってみましたが、大きなシダが生えていたのでやめました。ただしもっと東に行くべきだったような気がします。三角点へは軽快な尾根で、シダ藪の中の稲壺三等三角点(283.12m)に着きました。

三角点からは山陽自動車道を越えて南の山へ行こうと、尾根を東に歩きました。この付近はシダが生えていますが、道標が多く、来た方向は「石仏山、向山経由斎場」です。東の方は「ゴアテックス方面」のようで、向かっているのは「山陽道越えて観音寺方面」となっています。確かに観音寺に繋がる尾根です。次の240m+ピークの尾根に上がって東に歩くと、尾根上に大きなシダが茂っている手前にトラロープが直角に張ってあり、ここで南に曲がるのだと分かりました。南に斜面を降りると「万富~三石43」鉄塔です。そこからは稲坪トンネルの上ですが、南向きには「城山方面 観音寺山 広域農道方面」となっていて、向かっている城山へも道がありそうでした。

トンネルの上を通ると南へ登りになりますが、意外と急勾配でした。260m+の広いピークに出ると、西に向かう道を探しました。登って来てすぐの付近から西へ降りるマーキングがありました。ここから西の城山、衣笠山までずっとマーキングがあります。しかし間違えやすい場所にはたくさんマーキングがありますが、自明と思われる場所にはほとんどありません。自明かどうかの判断は難しく、何回も道を外れました。272mピークから南西に尾根を歩き、西に曲がらないといけないのですが、道を見失って彷徨い、やっと尾根を見つけて歩いて行くと今度は谷に降りてしまい、尾根に戻ると道があって備前周匝線16と17への道標がありました。この備前周匝線の鉄塔は見当たらず、撤去されたのでしょう。この道は南の谷から上がってきており、南津山線16鉄塔へ通じていました。この鉄塔から先はシダが増えて歩きにくくなります。マーキングを見失うことも多く、急斜面もあってGPS必須となりました。シダの合間を縫って尾根を歩き、いきなり岩が増えたと思ったら、城山236mでした。北側に展望が広がります。高速道路のすぐ上にあるため、岩が崩れないようにワイヤーで固定してあります。さらに西に下山する道がありましたが、これもシダの間を抜ける急斜面です。しかも地形図どうりに岩場が多く、危険でもあります。途中のマーキングで次のマーキングが見つからず、適当に歩いたらシダに嵌ってしまい、道のない急斜面を歩く羽目になりました。展望の良い岩場の上に出ましたが、当然真下には降りられないのでシダの中を南にトラバースすると、マーキングを見つけました。あとは忠実にマーキングに従って降りましたが、危険な斜面です。

城山の西は衣笠山との間に鞍部があります。ちょっと北へ降りると角の付いた鹿の頭蓋骨が木にマーキングの赤いテープで固定してありました。悪い趣味です。しかし赤いテープに従って行くと、城山と衣笠山への道標がありました。衣笠山への赤いマーキングに従って登り始めましたが、状況は城山と同じで、シダの間を縫って登りました。背丈よりも大きなシダの塊もあって、避けながら歩きましたが、場所によっては背丈ほどのシダをかき分けて登る所もありました。南に展望のある岩場もありましたが、斜面は砂地が多くて滑りやすく、シダの間では足元も見えないので危険でした。何回かマーキングを見失ないながら登っていくと、ようやくシダだらけではありますが平坦な場所に出てきました。シダと藪を抜けると、道に出ました。すぐに衣笠山250.4mの山頂でした。衣笠山四等三角点(250.44m)があります。北方面が見渡せる気持ちのよい場所でした。山頂からは道を歩いて下山しましたが、最初に平成22年設置のまだ現役らしい共同アンテナがありました。その下には鉄塔がありますが、電線もアンテナも付いておらず、何の目的のものか分かりません。かなり古いもののようでした。この付近も急斜面なので、歩き易い植林の中を通ったりして下山しました。

いつも見ていた尾根道を登れただけで満足でしたが、城山と衣笠山は一級の藪山で、藪山探検も堪能できました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★★
地形図は「和気」です。

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