2012年7月22日日曜日

亀ヶ壺の西の奧関山三角点


姫路から比較的近い山に登ろうと思って、亀ヶ壺の西側の山にある奧関山に向かいました。えらい目に遭いました。

姫路から夢前川を北上し、河原川へ右折し、悪路を東に走りました。道は穴ぼこだらけで水が溜まっています。我慢して走っていると、別荘地帯に出ました。この先は土砂崩れがあり、立ち往生している車がいました。この日の河原川は前の晩に雨が降ったのか、水量が異常に多く、迫力がありました。その河原川沿いに歩いて行くと、橋があって手前に百葉箱のような白い箱がありました。この先は道の反対側に滝がいくつかあり、大量の水が山から流れ込んでいました。さらに歩くと地形図で破線道が分岐している点に着きました。ここには壊れた小屋があり、「亀ガ壺のの滝へ(約50分)」という道標があります。この先亀ヶ壺までは川の中を歩かねばならないのですが、水量が多く普通の登山靴では歩けません。予定ではもう少し東に行ってから登り始める予定だったのですが、諦めてこの分岐点に延びた尾根から登ることにしました。

藪を抜けると意外と簡単に尾根に取り付けました。しかし、少しシダ藪を抜けると尾根の中央に大きな岩があり、右も左も崖になっており、進めなくなりました。ロッククライミングの心得はないので、素直に引き返して、意外としっかりした破線道を北に歩きました。すぐに堰堤があり、ここも大量の水が滝になって落ちていましたが、この付近の尾根は植林で取り付けそうだったので、急傾斜の斜面にかすかに残っていた作業道を斜めに登って、植林に入りました。なお、堰堤の先に延びた破線道は怪しげでした。登り始めた植林は木は少なく、代わりに灌木とシダが生い茂っていました。しかも勾配はきつく、草木をかき分けて登るのは非常に疲れました。我慢して少し登るとシダは薄くなり、岩が多くなってきました。そして、ついにまた巨大な岩が聳えていました。左の方に登って行ったらその先はさらに切り立っており、また引き返そうかと思ったのですが、戻って岩の右側に行くとうまく岩の上に出られました。このような場面はこの後も何回かあり、岩にへばりついて登ったこともありました。岩の上では多少の展望もあるのですが、そんなものは目に入りません。506mピークまで1時間半近くかかりました。まだ全行程の数%です。周囲の谷は降りても倒木や増水で歩けないことは明らかで、この先は行程を全部終わるまでは後戻りはできません(降りた例はあります([1])が)。えらいことになったと思いました。藪っぽい尾根を北に辿り、奥関山四等三角点(614.96m)に着いたのは登り始めて2時間後でした。歩き始めて3時間以上です。

この後はひたすら周遊コースを歩きました。明確な切り開きのある所もありますが、踏み跡程度しかなく、倒木のある場所もありました。696mピーク付近も藪でした。この先でようやく姫路市と神河町の境界に出ましたが、何の切り開きも標識もなく、藪の中をGPSを頼りに北西に降りました。この先の境界の尾根は藪が多く、岩場もありました。歩くのにとても骨の折れるコースです。そして今や跡形もない破線道を横切ると、その先は倒木地帯です。この付近は以前に歩いていたので(2009/03/21)、ある程度予想してはいましたが、記憶と現実は大違いでした。疲労困憊して坂を上り、678mピークに出ました。ここからは長い下山となります。歩き始めて6時間近くが経過していました。

山の内三等三角点(649.87m)まではピンクのマーキングもありましたが、枝を避けながら歩いたと思います。時間があればここから禿の行者山の断崖を見に行くのですが、そんな余裕はありません。三角点から南は以前に歩いたことがあり(2008/09/27)、まず禿の行者山の断崖を望む岩場に出ました。前回同様に東側を大きく巻いて苦労して先に進みました。ここからは長い尾根のアップダウンが続きました。暑さもあって疲労困憊していたため、一山ごとにゆっくり休みました。まるで苦行僧になったような、まさに行者山を歩く気分でした。明快な道も少しもありますが、踏み跡程度がほとんどです。605m、551mとピークを過ぎ、ようやく石ケ谷四等三角点(578.54m)に着きました。

この先は590mピークまで尾根を歩いて、そこから南の尾根に乗りました。これも以前に歩いたコースですが、次の570m+ピークまでの間は倒木地帯で、しかもジャケツイバラが多く、暑さのために長袖シャツを脱いでいたため、腕が傷だらけになりました。この南に伐採地があることは分かっていたので、早く伐採地が見えないかと焦りながら急勾配の尾根を下っていくと、ついに左側(東側)に道が見えました。そこまで一直線に降りましたが、実は近くに見える道は標高差で100mほど下にあり、途中にはジャケツイバラも生えており、痛い目に遭いました。前に来た時(2009/10/18)に比べると、伐採地には草が大量に茂っていました。伐採地は迷わずに降りられましたが、最後は道が川と化しているため、川の中を歩くか藪を抜けるかの選択になりました。川の中も岩が滑って危なかったのですが、藪はもうこりごりだったので、靴をぬらしながら川の浅いところを辿って道まで降りました。

歩き始めてから車に戻ってくるまで、9時間かかりました。最初の登りに時間が掛かったのも藪が多いのも行程が長かったのも確かですが、最大の問題は暑さでした。最高地点でも標高700mしかなく、気温が高いため消耗しました。この付近の山にはあまり良い思い出はありません。なお、数匹のヘビに出会いました。

展望 ★☆☆
藪山度 ★★★
地形図は「寺前」です。

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