2011年12月17日土曜日

船越から登る船越山


佐用町の船越山は、地形図に山名が載っているので登りたいと思っていたのですが、登山道がありません。奧海越から千合地峠までは林道があるようですが、そこにどうやって出てくるかが問題です。千種町七野から谷沿いの道がありそうですが、工事が行われていますし、ピストンになります。船越山の南の谷には瑠璃寺があって進路を塞いでいます。結局、真面目に尾根で登ることにしました。千種川沿いに北に走って、瑠璃寺の入口付近に車をとめて、登り口を探しました。少し北に歩くと送電線があり、そこに登る金属の階段がありました。登ってみると千種佐用線39鉄塔があり、その上は森なので、そこから登り始めました。動物避けネットなどはありません。

地形図から予想できるように、かなりの急勾配です。しかし落ち葉の積もった雑木林ですから、登れないわけではありません。それに、少し登ると適当に平坦な場所があり、意外と楽でした。標高500mを越すとかなり平らな尾根になりました。541mピークは特に何もありませんが、その北の尾根からは谷を挟んで西の尾根にある瑠璃寺奥の院が見えました。この付近から尾根も植林のところが多くなったと思います。倒木は多少ありますが、楽に歩けました。標高550mから600m付近は急登ですが、ジグザグに作業道があります。その後670m+のピークで西に尾根が曲がりますが、この付近からネットが現れました。630m+の鞍部は伐採されています。この先はずっとネット沿いに歩きましたが、歩きにくい尾根でした。伐採されている所が多いので日名倉山などが見えて、展望は良好です。600m+と640m+のやや平坦な尾根を登りましたが、ネットが邪魔ですし、伐採後にアシビなどが育っており、足下は良くありません。しかし眺めは良く、雪をかぶった植松山や三室山まで望めました。

そして、登り始めて2時間弱で船越山山頂に着きました。船越山三等三角点(727.21m)があります。山頂を示す杭がネットぎりぎりに立っています(ネットは倒れているので邪魔ではありませんが)。2001年に船越山観光株式会社(瑠璃寺モンキーパークを運営する会社らしい)が建てたものですが、杭を立てるなら登山道も整備してほしいものです。僅かに宍粟市を外れてここは佐用町ですから、宍粟50名山の碑はもちろんありません。山頂の周囲は伐採されており、眺めは良いのですが(写真)荒れ放題で歩くのも大変です。倒木をたくさん乗り越えて、ようやくネットの張ってある北向きの尾根に乗れました。少し降りると西側に林道が来ています。林道を歩かずにネット沿いに700m+の小ピークを越すと、また林道と出会いました。林道はここから北西に下って行っており、千合地峠へ向かうものと思います。この林道で峠から谷に下山するのが普通と思いますが、それでは出発点に戻るのが大変なので、ネット沿いに尾根を歩き続けました。

この先は、作用町と千種町の境界まで行って、境界の尾根を降りました。この付近は倒木が多く、灌木もあって歩くのに苦労しました。尾根が東に向くと北側は伐採されており、北の谷が見下ろせるようになって、日名倉山も千種町も見えますが、尾根にはネットもあり、息苦しく歩きにくい場所でした。西谷四等三角点(740.22m)までが辛抱のしどころで、その後は歩き易くなりました。落ち葉で敷き詰められた尾根で、場所によっては切り開きや踏み跡があります。常緑の広葉樹が多く、緑がいっぱいです。548mピークまで下がると、だんだんに尾根が細くなってきました。その後町界は南東に曲がりますが、こちらに行くと急勾配になって降りられそうもありません。尾根の終わりで西向きに急勾配を降りました。かなり急な斜面で、しかも広いのでどちらに向かって降りたらよいのか分かりません。地面は落ち葉で気持は良いのですが、滑りやすいのが難点です。150m近く下って、ようやく尾根らしい場所に出てきました。ここからは細い尾根を南に歩きました。落ち葉あり雑木林あり岩場ありで、狭い尾根ですが結構楽しめました。尾根の先まで歩いて、最後は西側に斜面を降りたところ、鉄山墓地という江戸時代の墓地に出てきました。尾根の先端まで歩いても降りられると思います。

登りに使った尾根の東側も倒木処理・斜面処理が進んでいます。2009年の作用の災害以来、植林の手入れが進んでいるようですが、尾根の方は放置されている感じもしました。

展望 ★★☆
藪山度 ★★☆
地形図は「千種」です。

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